文学と歴史への脱近代的アプローチ　ー　ジョルジュ・バタイユの『至高性』とその射程

文学和历史的后现代方法——乔治·巴塔耶的《至上》及其范围

基本信息

批准号：
20K00507
负责人：
酒井健
金额：
$ 2.5万
依托单位：
Hosei University
依托单位国家：
日本
项目类别：
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
财政年份：
2020
资助国家：
日本
起止时间：
2020-04-01 至 2024-03-31
项目状态：
已结题

项目摘要

今年度はジョルジュ・バタイユ（1897-1962）の1950年代執筆の遺作『至高性』を中心にして広くメディアの問題を考察して論文の執筆および刊行、単著の書物の刊行を行った。まず論文としては論文集『はじまりのバタイユ』（澤田直・岩野卓司編、法政大学出版局）に「バタイユにおけるメディアと贈与ー『ドキュマン』から『至高性』へ」および「思索の全般経済へ向けて」を寄稿した（この論文集は2023年4月10日に出版された）。さらに「自然人パパゲーノと平等の近代思想ーマルクス、キルケゴール、ニーチェ、バタイユ」を執筆し、年度内の2023年1月に出版した（法政大学言語・文化センター紀要『言語と文化』第20号所収）。これらの論文は情報提供というメディアの役割を人間の根本的な贈与の衝動から捉え直した試みであり、最終的に至高性の無を目指す文筆家としてのバタイユの表現活動を際立たせた。他方で単著『モーツァルトの至高性ー音楽に架かるバタイユの思想』を執筆し、2022年11月に青土社より上梓した。この研究書は、『至高性』で開示されたバタイユの芸術思想を音楽の世界に差し向け、モーツァルトの活動と作品に照らして具体的にバタイユの芸術思想の妥当性を吟味した試みである。バタイユに音楽論はなく、時代も異なる作曲家にあえて思想の架橋を試みた根本の理由は、バタイユの思索の広さと可能性を検証してみたいという研究者としての欲求にある。モーツァルトの生きた時代背景、彼が摂取した文化を実証的に検討し、この音楽家の作品（ピアノ協奏曲からオペラ『ドン・ジョヴァンニ』および『魔笛』）に照らしてバタイユの芸術思想との具体的連関を示した。またカフカの音楽家小説にも言及して、バタイユの『至高性』の末尾に付されるはすだったカフカ論とのつながりも模索した。総じて、広く西欧の歴史と文化からバタイユの思想を再提示した一年であった。

今年，我撰写并发表了论文，并出版了一本书，研究了广泛的媒体问题，以乔治·巴塔耶（Georges Bataille，1897-1962）于 20 世纪 50 年代写的遗作《至上》为中心。首先，我的论文有《巴塔耶的开端》（泽田奈央、岩野拓司编，法政大学出版社）、《巴塔耶的媒介与礼物：从《文件》到《至高无上》》 ”和“迈向思想的一般经济。”（该论文集于 2023 年 4 月 10 日出版）。此外，他还撰写了《自然人帕帕吉诺和现代平等思想：马克思、克尔凯郭尔、尼采和巴塔耶》，该书于2023年1月出版（收录于《法政大学语言文化中心公报》《语言文化》第20期））。这些文章试图重新考虑媒体在从人类基本的给予冲动中提供信息方面的作用，它们强调了巴塔耶作为一名作家的表达活动，其最终目标是至高无上的虚无。另一方面，他写了一本书《莫扎特的至上：巴塔耶的音乐理念》，由 Seidosha 于 2022 年 11 月出版。本研究论文试图将巴塔耶在《至上》中所揭示的艺术哲学应用于音乐世界，并结合莫扎特的活动和作品具体考察巴塔耶艺术哲学的有效性。巴塔耶没有音乐理论，而我敢于连接不同时代作曲家的思想的根本原因是我作为一个研究者想要考察巴塔耶思想的广度和可能性。我们将实证考察莫扎特生活的历史背景和他所吸收的文化，考察巴塔耶的艺术哲学与这位音乐家的作品（从钢琴协奏曲到歌剧《唐璜》和《魔笛》）之间的具体关系。 ''）。他还提到了卡夫卡的音乐家小说，并探讨了与巴塔耶在他关于卡夫卡的文章末尾写的《至上》的联系。总体而言，这一年巴塔耶的思想在西欧历史和文化的广泛领域得到了体现。