磁性スピンを有するポルフィリン系大環状配位子錯体を用いた分子性機能材料の開発

利用具有磁自旋的卟啉基大环配体配合物开发分子功能材料

基本信息

批准号：
16J00164
负责人：
西美樹
金额：
$ 1.22万
依托单位：
Kumamoto University
依托单位国家：
日本
项目类别：
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
财政年份：
2016
资助国家：
日本
起止时间：
2016-04-22 至 2018-03-31
项目状态：
已结题

项目摘要

1. 六配位型鉄ポルフィリン伝導体において、従来の系では鉄は全て低スピン状態である。そこで、配位子場の強さを考慮した分子設計による鉄のスピン状態制御を目指した研究に着手した。DFT計算より[FeIII(tbp)Br2]ユニットについて、tbp (テトラベンゾポルフィリン) が閉殻・開殻いずれの状態においても鉄は高スピン状態となることが予測された。すなわち、(PPh4)[FeIII(tbp)Br2]2を作製できれば、鉄が高スピン状態 (S = 5/2) の伝導体が初めて得られる。実際にFe(tbp)Br2伝導体の作製に成功し、磁化率やESR測定の結果、鉄が高スピン状態であることを明らかにした。鉄のスピン状態の変化を反映し、Fe(tbp)Br2伝導体が示す巨大な負の磁気抵抗効果では、従来の鉄が低スピンの系で観測される大きな異方性が消失していた。また、磁化率測定からはd-d相互作用が(PPh4)[Fe(tbp)(CN)2]2の場合よりも著しく弱まっていることが示唆されたが、Fe(tbp)Br2伝導体が示す磁気抵抗効果はFe(tbp)(CN)2伝導体と同程度、もしくはそれ以上の大きさを示した。これは鉄のスピン状態の変化に伴い、π-d相互作用が大きく変化したためだと考えられる。2. Fe(tbp)から成るキラル磁性体の構築では、期待通りの進展は見られなかった。しかし、メソ位と軸位にClが導入された歪んだ構造を有するFe(Cl4-tbp)Cl2において、再現よく単結晶を作製する方法が確立できた。3. 結晶内にチャネルを有するポルフィリン化合物において、チャネル内でのゲスト分子の運動に起因すると考えられる特異な電気特性が観測された。ガス吸脱着特性評価からは、窒素および酸素の可逆的な吸脱着が見られた。チャネル内分子のダイナミクスと電気特性は密接に相関していると考えられる。

1.在六配位铁卟啉导体中，所有铁在常规系统中都处于低自旋状态。因此，我们开始研究旨在通过考虑配体场强度的分子设计来控制铁的自旋状态。 DFT计算预测，对于[FeIII(tbp)Br2]单元，无论tbp（四苯并卟啉）处于闭壳层状态还是开壳层状态，铁都将处于高自旋状态。换句话说，如果能够生成(PPh4)[FeIII(tbp)Br2]2，则将首次获得铁处于高自旋状态(S＝5/2)的导体。他们实际上成功地制造了 Fe(tbp)Br2 导体，并且磁化率和 ESR 测量的结果表明，铁处于高自旋状态。 Fe(tbp)Br2导体表现出的大负磁阻效应反映了铁自旋状态的变化，消除了传统低自旋铁体系中观察到的大各向异性。此外，磁化率测量表明，d-d相互作用明显弱于(PPh4)[Fe(tbp)(CN)2]2的情况，但磁阻效应与(PPh4)[Fe(tbp)(CN)2]2的情况相当甚至更大。 Fe(tbp)(CN)2 导体。这被认为是由于铁的自旋状态发生变化时 π-d 相互作用发生了显着变化。 2. Fe(tbp)组成的手性磁性材料的构建并没有取得预期的进展。然而，我们已经建立了一种在 Fe(Cl4-tbp)Cl2 中生产具有良好重现性的单晶的方法，该单晶具有扭曲的结构，并且在介观和轴向位置引入了 Cl。 3. 在晶体内具有通道的卟啉化合物中观察到独特的电特性，这被认为是由通道内客体分子的运动引起的。气体吸附和解吸特性的评估揭示了氮气和氧气的可逆吸附和解吸。人们认为通道内分子的动力学与电特性密切相关。