ユイスマンス初期作品にみる自然主義の受容と超克ー『薬味箱』から『さかしま』まで

于斯曼斯早期作品对自然主义的接受与克服：从《调味品盒》到《坂岛》

基本信息

批准号：
15J00451
负责人：
安達孝信
金额：
$ 2.18万
依托单位：
Osaka University
依托单位国家：
日本
项目类别：
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
财政年份：
2015
资助国家：
日本
起止时间：
2015-04-24 至 2018-03-31
项目状态：
已结题

项目摘要

本年度はゾラの初めての小説『クロードの告白』(1865)を以下の三つの観点から分析した。二つの文学潮流、ロマン主義とレアリスムの間に生まれたこの小説は、1862年の時点では、あくまでロマン主義の文脈内における理想と現実の対立という中心主題を持っていた。執筆が中断していた1864年に作家は、実証主義者の著作を学び紹介することで、科学的手法に裏打ちされた自らの文学、絵画理論を温める。1865年の加筆箇所を推定し、その生成過程を分析することでゾラのロマン主義脱却と自然主義理論構築の過程が見えてくる。『クロード』第21章の春のパリ郊外への散歩の場面は、同様の場面を描いたゴンクール兄弟の『ジェルミニー・ラセルトゥー』(1865)第12章との類似が複数の研究者によって指摘されている。無数の地理的類似点にもかかわらず、『ジェルミニー』読書がゾラに「病んだ郊外」という着想を与えたという素朴な仮説は退けられる。モンルージュの荒廃した風景描写は時評文「老いた馬」の中でゾラが既に行っていた描写からの自己流用である。荒野モンルージュをゾラが郊外発見の場所として選択したことついては、地理的観点から二つの仮説が立てられる。第一に、人骨の詰まった旧地下採石場を美しい大通りの下に隠すオスマン大改造の偽善性への批判であり、第二に、その地で城壁建設に参加した作家の父、技師フランソワ・ゾラへのオマージュである。下水のように汚いビエーヴル川を遡り、緑の谷間にたどり着くことでクロードは恋人ローランスの更生を果たすが、それは束の間の幻想であった。川辺に広がる汚い「堆肥」から目を逸らしたクロードは、逆説的に郊外の堆肥の持つ「腐敗と豊穣さ」の両義性を掘り下げるルーゴン＝マッカール叢書を準備していたのだ。これらの問題について日本フランス語フランス文学会で口頭発表および論文投稿を行った。

今年，我们从以下三个角度来分析左拉的第一部小说《克洛德的自白》（1865）。 1862年，这部小说诞生于浪漫主义和现实主义两种文学思潮之间，其中心主题是浪漫主义背景下理想与现实的冲突。 1864年，作者在写作间歇期间，研究并介绍了实证主义者的作品，从而完善了自己的有科学方法支持的文学和绘画理论。通过对1865年增补的作品的估计和对其创作过程的分析，我们可以看到左拉脱离浪漫主义、构建自然主义理论的过程。几位研究人员指出，《克劳德》第21章中春天漫步到巴黎郊区的场景与龚古尔兄弟的《热尔米尼·拉塞尔图》（1865）第12章所描绘的场景有类似之处。。尽管地理上有无数的相似之处，但“阅读杰米尼让佐拉产生了“病态郊区”的想法这一天真的假设被拒绝了。对蒙鲁日荒凉风景的描述是对左拉在他的文章《老马》中的描述的自我挪用。从地理角度来看，左拉选择蒙鲁日荒野作为他发现郊区的地点可以做出两种假设。首先，这是对奥斯曼重大改造的虚伪性的批评，改造将一个装满人骨的前地下采石场隐藏在美丽的林荫大道下。其次，这是对参与建设的艺术家父亲、工程师弗朗索瓦的批评那里的城墙是对左拉的致敬。沿着肮脏如污水的比埃夫尔河而上，到达绿色的山谷，克洛德得以让他的爱人劳伦斯康复，但这只是一个转瞬即逝的幻想。克劳德将注意力从河边蔓延的肮脏“堆肥”上移开，矛盾的是，他正在准备一个鲁贡-麦夸特系列，深入探讨郊区堆肥中“腐烂与肥沃”的模糊性。我在日本法语语言文学学会就这些问题做了口头报告并提交了一篇论文。