寄生者が生み出す生物間相互作用ネットワークが群集動態に及ぼす影響の解明

阐明寄生虫产生的生物体之间的相互作用网络对群落动态的影响

基本信息

批准号：
21770023
负责人：
佐藤拓哉
金额：
$ 2.41万
依托单位：
Nara Women's University
依托单位国家：
日本
项目类别：
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
财政年份：
2009
资助国家：
日本
起止时间：
2009 至 2011
项目状态：
已结题

项目摘要

寄生者は自然界に普遍的に存在しており、宿主の表現型を様々に変化させることで、宿主と他の種との間の相互作用を改変・形成している可能性がある。しかしながら、寄生関係については、寄生者とその宿主の関係に多くの研究が終始しており、それが生み出す相互作用ネットワークについては国内外を問わず実証例に乏しい。本研究では、生物多様性の維持・創出機構の理解において、「寄生者」を含む新たなパラダイムを発展させるべく、ハリガネムシ類(類線形虫類)が生み出す生物間相互作用ネットワークが渓畔生態系の群集構造や動態に与える影響を野外操作実験によって明らかにした。京都大学和歌山研究林を流れる小河川において、河川に供給される陸生昆虫類をハリガネムシ類の宿主と非宿主に分離して、それぞれの供給量を操作する野外実験を実施した。その結果、魚類(アマゴ)の成長量と底生生物の捕食量、底生生物群集の現存量、および藻類の現存量は試験区の間で異なり、ハリガネムシ類が運ぶ陸生昆虫類が、河川の生物群集・生態系機能を改変する可能性が見出された。一方、一部の落葉分解者の現存量は試験区の間で異なったが、落葉分解速度に違いは認められなかった。本研究は、寄生者が宿主の行動を改変することで、複数の種間相互作用を改変・形成し、群集の構造や動態に重要な役割を果たすという、新たなパラダイムを提示・発展させることにつながる。また、これまで見過ごされることの多かった寄生者の生態学的意義を明らかにすることは、生物多様性保全の意義を実証することにもなる。

寄生虫在自然界中普遍存在，可能会通过改变宿主表型来改变宿主与其他物种之间的相互作用。但是，已经对寄生虫及其宿主之间的关系进行了许多研究，并且在国内和国际上，他们产生的相互作用网络几乎没有经验例子。在这项研究中，为了开发一个新的范式，包括“寄生虫”，在理解生物多样性维护和创造的机制时，我们揭示了Sedaria（线性爬行动物）对河岸生态系统通过现场操纵实验的河岸生态系统的社区结构和动态的互动网络之间的相互作用网络的影响。在京都大学Wakayama研究森林的一条小河中，进行了一个户外实验，在该户外实验中，向河流提供的陆地昆虫分为蕨类植物和非主持人的宿主，并操纵了各自的供应量。结果，底栖生物，现有的底栖群落和现有藻类种群的生长量和测试区域的现有藻类种群的捕食量有所不同，并且发现sl虫携带的陆地昆虫可以改变河流的生物学和生态系统功能。另一方面，尽管测试区域之间一些脱叶型脱叶剂的当前量有所不同，但未观察到脱叶型脱叶剂的差异。这项研究将导致新的范式的介绍和发展，在这种范式中，寄生虫通过改变宿主行为，在社区结构和动态中发挥重要作用来改变并形成多种种间相互作用。此外，阐明寄生虫的生态意义被忽略了，这表明了生物多样性保护的意义。