古代日本における文学と「法」の関係-平安前期文人貴族の貴族制構想を手掛りとして

日本古代文学与“法”的关系——基于平安初期文人贵族的贵族观念

基本信息

批准号：
14720001
负责人：
桑原朝子
金额：
$ 1.79万
依托单位：
Hokkaido University
依托单位国家：
日本
项目类别：
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
财政年份：
2002
资助国家：
日本
起止时间：
2002 至 2003
项目状态：
已结题

项目摘要

前年度は、平安前期の漢詩文と法制史料を分析し、その通時的変化に深く関わる文人貴族の意識構造と、それに支えられた貴族制構想の概要を解明したが、今年度は、この文人貴族の構想が挫折を余儀なくされることではじめて成立した、摂関期の貴族制について考察し、両者の比較により、それぞれの特質や意義を浮き彫りにするとともに、貴族制という観点から議論全体を構造化することに努めた。具体的には、まず、摂関期の漢詩文学や貴族の日記、儀式書等を分析し、当時の君主と貴族、および貴族同士の間には、平安前期の文人貴族が主に詩を通じて築き上げようとした、距離をおいた明確な関係は存在せず、むしろ相互依存的な関係が見られることを明らかにした。平安前期の文人貴族と摂関期の貴族との、この点に関する相違の最大の要因は、恐らく彼らが身に付けていた教養の差異にあると思われる。前者は詩人かつ儒家で法の解釈能力も高いことを、少なくとも理想としていたが、後者は、儀式作法や政務に関する先例や故実を心得てさえいれば、とりわけ詩作によって保証される、全てから距離をとった自分自身の視点で物事を判断する能力を求められてはいなかったからである。次に、単行法令をはじめとする、平安前期と摂関期の法制史料を比較し、貴族と在地社会の関係の相違について考察した。平安前期の法令は、当時拡大しつつあった、血統貴族と在地富豪層との個人的な結合関係を禁止する方針を、一貫してとっており、これを受けて、菅原道真は、中央の政治に携わる貴族と在地支配に携わる受領とを完全に分離する二階層の貴族制を構想し、前者と在地社会との接触を避けようとした。しかし、摂関期においては、こうした個別の関係は容認され、貴族と在地社会の間の個人的な利害関係が政治の場に直接持ち込まれて、政治の質が変容することが明らかになった。

在上一年，我们分析了海安早期时期的中国诗歌和历史文件，并揭示了文学贵族意识的结构，这与贵族的概念和贵族概念的大纲深度参与了它所支持的贵族概念的轮廓。第二，我们努力强调每个人的特征和意义，并从贵族的角度构建整个讨论。具体来说，我们首先分析了摄政期间中国诗歌和贵族的日记，并透露，君主，贵族和贵族之间没有明显的距离，海安早期试图通过诗歌建立，但是在君主，阿里斯托克拉特和时代的君主，阿里斯托克拉特和时代之间有相互依存的关系。在海安早期时期的文学贵族和摄政时期的贵族之间差异的最大因素可能是他们所拥有的知识的差异。前者至少是诗人，儒家和高度能力解释法律的理想之选，但是后者不需要能够从自己的角度判断事物的能力，只要他知道诗歌和政治事务的先例和契据，尤其是他的诗歌写作的结果。接下来，我们比较了海安早期和救援时期的法律历史文件，包括精装法律和法规，并检查了贵族与地方社会之间关系的差异。海安早期时期的法律和法规始终采用一项政策，禁止谱系贵族阶梯之间的个人联系关系与当时正在增长的富裕的当地居民之间，并且在回应中，Sugawara Michizane设想了一个两级贵族制度，该系统完全分离了参与中央政治和接收到本地控制和尝试之间的贵族与以前的社会及其接触，以避免了本地控制和尝试之间的联系。但是，在摄政时期，这些个人关系得到了容忍，很明显，贵族与地方社会之间的个人利益直接被带入政治舞台，从而导致了政治质量的转变。