不斉結晶光触媒反応によるキラリティの創出

通过不对称晶体光催化反应创造手性

基本信息

批准号：
12874083
负责人：
大谷文章
金额：
$ 1.47万
依托单位：
Hokkaido University
依托单位国家：
日本
项目类别：
Grant-in-Aid for Exploratory Research
财政年份：
2000
资助国家：
日本
起止时间：
2000 至无数据
项目状态：
已结题

项目摘要

半導体粉末による光触媒反応は環境浄化やエネルギー変換だけでなく、従来の反応系で得られないような特色のある有機化合物の変換反応に利用することが可能である。これまでに、種々の有機化合物の光触媒反応が知られており、われわれは、ある種のアミノ酸を基質とすると硫化カドミウム粉末上で立体選択的な反応が進行することを見いだしている。ところで、12族元素のなかでは、亜鉛とカドミウムの硫化物の光触媒作用については多くの報告があるが、硫化水銀については30年以上前にひとつの報告があるだけである。硫化水銀は他の金属硫化物と同様に半導体として光応答することが考えられるとともに、その特異な結晶構造(水銀と硫化物イオンがらせん構造をとる)のために不斉な固体であることから、これが光触媒反応の選択性に影響することが期待される。辰砂(cinnabar)として知られる硫化水銀の天然鉱物(単結晶あるいは双晶)を試料とし、硫化カドミウム系で検討を行ってきたリシンの光触媒環化反応によるピペコリン酸の生成系について、その活性を調べたところ、きわめて低いものの光触媒活性をもつことが明らかになった。リシンからのピペコリン酸の生成反応では、リシンの酸化(正孔)段階と環状シッフ塩基中間体の還元(励起電子)段階の両者において不斉結晶表面での立体選択が期待できる。種々の天然鉱物、あるいは市販硫化水銀粉末を用いてDL-リシンの反応を行い、反応系に残存するリシンと生成したピペコリン酸の光学純度をキラルカラムを備えたHPLCによって分析したところ、天然鉱物の一部でピペコリン酸のエナンチオ過剰率が誤差範囲をこえて観測される場合があった。現在、単離したピペコリン酸について円偏光二色性スペクトルによる解析を行っている。

使用半导体粉末的光催化反应不仅可以用于环境净化和能源转换，还可以用于传统反应系统无法获得的独特有机化合物的转化反应。迄今为止，各种有机化合物的光催化反应是已知的，并且我们发现当某些氨基酸作为底物时，硫化镉粉末上会发生立体选择性反应。顺便说一句，在12族元素中，关于硫化锌和硫化镉的光催化作用的报道很多，但关于硫化汞的报道只有30多年前的一篇。硫化汞被认为像其他金属硫化物一样对光有反应，并且由于其独特的晶体结构（汞和硫离子形成螺旋结构）而成为不对称固体，这预计会影响光催化反应的选择性。。以天然硫化汞矿物（单晶或双晶）朱砂为样品，研究了通过赖氨酸光催化环化反应生产哌可酸的系统的活性，该系统已在硫化镉系统中进行了研究。结果表明，其光催化活性非常低。在由赖氨酸生产哌可酸的反应中，在赖氨酸的氧化（空穴）阶段和环状席夫碱中间体的还原（激发电子）阶段预计不对称晶体表面的立体选择。当使用各种天然矿物质或市售的硫化汞粉末使DL-赖氨酸反应时，通过配备手性柱的HPLC来分析反应体系中残留的赖氨酸和生成的哌可酸的光学纯度。在某些情况下，对映体过量。观察到哌可酸的含量超出了误差范围。目前，我们正在使用圆二色光谱分析分离的哌可酸。