ラオスにおける前近代的鉄製錬技術の民族考古学的研究

老挝前现代炼铁技术的民族考古学研究

• 批准号: 23905009
• 负责人: 神野 信
• 金额: $ 0.26万
• 依托单位: 千葉県立房総のむら
• 依托单位国家: 日本
• 项目类别: Grant-in-Aid for Encouragement of Scientists
• 财政年份: 2011
• 资助国家: 日本
• 起止时间: 2011 至 无数据
• 项目状态: 已结题
• 来源: https://kaken.nii.ac.jp/en/grant/KAKENHI-PROJECT-23905009/
• 关键词: 前近代的製錬技術; 鉄器文化; 鋼製鉄器

本研究課題では、ラオス北部における前近代的鉄製錬技術で生産された鉄素材の金属学的性質を明らかにすることによって、.鋼製鉄器を用いる鉄器文化の構造解明を試みるものである。ラオス北部では1960年代に伝統的手法による鉄製錬が停止しており、現在は板バネ等の近代製鋼技術による市場流通の鉄製品を用いて鉄器が生産されている。そのため、当該地域の鉄器文化を規定したであろう本来の始発鉄素材の性格は、過去の不十分な民族誌の記述基づいて「生産性の低い塊錬鉄」という評価に止まってきた。そのため、本研究課題ではシェンクワーン県において1964年まで操業された鉄製錬跡で採取された製錬関連資料及び2010年に現地で再現された製錬炉の操業による資料を金属学的に分析することによって、これまで曖昧であった鉄器素材の金属学的性質を解明した。分析は、対象資料を考古学的手法による資料実測・写真撮影・観察表の作成の後、金属学研究者との検討を行った結果、原料鉱石及び製錬生成鉄塊・鉄器素材と推測される鉄塊の金属鉄を中心に化学分析を行うこととした。その分析成果では、不純物が極めて少ない良質な磁鉄鉱を短時間で還元することによって一旦低炭素鋼を生産し、その素材をさらに鍛冶炉で溶解・鍛錬することで、より緻密な金属組織の素材に仕上げていくという技術内容であることが明らかになった。これは、低炭素でありながら刃器に適した素材を効率的に生産する技術系として構成されていることを示している。そして、この性質の鉄素材が、修理・転用・再利用を繰り返しながら消耗していく、当該地域の鋼製鉄器の取り扱い方を規定しており、限られた資源・エネルギーを有効に駆使する鉄器文化を構成する基盤になっていることが確認できた。これはラオス北部に限らず、東南アジア地域全体の伝統的な鉄器文化のあり方を解明する上で重要な分析成果になると考えられる。

该研究项目试图通过阐明老挝北部使用前现代炼铁技术生产的铁材料的冶金特性，来阐明使用钢制铁器的铁器时代文化的结构。老挝北部于 20 世纪 60 年代停止使用传统方法冶炼铁，现在使用现代炼钢技术制成的市售铁制品（例如板簧）来生产铁器。结果，过去根据不充分的人种学描述，定义该地区铁文化的原始铁材料的特征被评估为“低生产率的块状熟铁”。因此，在这个研究项目中，我们将对从川圹省一个一直运行到 1964 年的炼铁场收集的与冶炼相关的材料进行冶金分析，以及从当地重建的冶炼炉运行中获得的材料进行冶金分析。 2010年，迄今为止尚不清楚的铁器材料的冶金性能得到了澄清。分析采用考古学方法，对材料进行实际测量、拍照、制作观察表，并与冶金研究人员讨论，推测材料为原料矿石、冶炼产生的铁锭、铁器。我们决定对铁锭中的金属铁进行化学分析。分析结果表明，可以通过在短时间内还原杂质极少的优质磁铁矿来生产低碳钢，并且可以将材料熔化并在锻造中锻造，从而制造出具有更致密金属结构的材料。明确技术内容即将最终确定。这表明该技术旨在高效生产适合切削工具的低碳材料。此外，它规定了如何处理该地区的铁器，通过反复修复、重新利用和再利用这种性质的铁材料磨损，并有效利用有限的资源和能源，我们能够确认这是基础。的文化。这被认为是阐明老挝北部乃至整个东南亚传统铁文化本质的重要分析结果。

项目成果

第4章鉄器生産

第四章 铁器生产

• 发表时间: 2012
• 期刊: (財)千葉県教育振興財団文化財センター研究紀要
• 作者: 片又聖也;伊藤公久;渡邉妙子;赤沼英男;金子えつこ;神野信
• 通讯作者: 神野信

「ムラの鍛冶屋の考古学」(平成23年度企画展図録)

《乡村铁匠考古》（2011年特展图录）

• 发表时间: 2012
• 作者: 片又聖也;伊藤公久;渡邉妙子;赤沼英男;金子えつこ;神野信;神野信
• 通讯作者: 神野信