戦前期大阪における花街の総合的研究―芸能を媒介とする社会関係の形成を視点として―

战前大阪红灯区综合研究——以表演艺术介导的社会关系形成为视角

基本信息

批准号：
21K00849
负责人：
笠井純一
金额：
$ 2.58万
依托单位：
Kanazawa University
依托单位国家：
日本
项目类别：
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
财政年份：
2021
资助国家：
日本
起止时间：
2021-04-01 至 2024-03-31
项目状态：
已结题

项目摘要

本年度は、研究成果2編を公表した。①.笠井津加佐・笠井純一「「西川舞踊会」番組（大正六年、大阪南地演舞場）」（金沢大学人間社会環境研究科『人間社会環境研究』第45号、2023年3月）、②.笠井純一・笠井津加佐「戦前期大阪北新地における芸妓の開業・廃業記録」（同）で、いずれも史料紹介である。①は1917年2月、名古屋西川流の師範：西川嘉義（1864～1921）が開催した舞踊会の番組で、これまで知られなかった史料である。報告者らは、この史料を本科研費で購入して調査を重ねた上、全文を翻刻してその意義を論じた。この会には、嘉義自身が坪内逍遥の「一休禅師」を初演し、彼女が教えた堀江と南地の芸妓（武原はん他）だけでなく、花街と無関係の弟子も出演した。また市民の注目を集め、四日間の切符が事前に売り切れるなど、舞踊を接点とする花街と市民との繋がりを伺い得る内容であった。本科研の一課題「芸能を媒介とする花街と市民との関わり」を追究する上で、貴重な成果といえよう。なお明治・大正期の花街舞踊の水準は高く、嘉義の外にも片山愛子（三世井上八千代）が「鉢かつぎ姫」を、西川石松が「俄仙人」（何れも逍遥の作品）を振付け、芸妓に教えた事実等にも言及した。②は佐藤家所蔵史料で、現所蔵者の祖父：佐藤駒次郎（1881～1950）が、自身の経営する「永楽席」の芸妓（延べ469人）の開業・廃業等を記録した台帳である。但し、個人を特定できる情報が多数含まれるので、各芸妓には開業年度別に通し番号を付し、源氏名はその数字に改め、本名等はこれを省いた。本史料は、近代における芸妓の勤務状況を知るために貴重であるだけでなく、芸妓扱店相互の関わりや、扱店を越えた芸妓の繋がりを知る上でも稀有の文献であり、今後の花街研究に有益と思われる。なお①・②は、金沢大学学術情報リポジトリKURAで公開している。

今年，我们发表了两项研究成果。 ①.笠西笠西、笠西淳一“‘西川舞蹈社’计划（1919年，大阪南地演舞场）”（金泽大学人类社会环境研究科《人类社会环境研究》第45期） 2023年3月号），②。葛西纯一、葛西司，《战前大阪北新地艺妓开闭史》（同），均介绍史料。 ①是名古屋西川流派大师西川义义（1864-1921）于1917年2月举行的舞会节目，是以前未知的历史来源。主讲人用研究经费购买了这份史料，进行反复研究，抄录全文，探讨其意义。在这次活动中，嘉吉亲自首演了坪内翔阳的《一休禅师》，不仅是她从堀江和南地（竹原韩等人）那里传授的艺伎，还有她那些与红灯区无关的弟子们也表演了。也引起了市民的关注，四天的门票提前售罄，通过舞蹈展示了娱乐区与市民的联系。这可以说是我们研究主题之一“以表演艺术为媒介的娱乐区与市民之间的关系”的宝贵成果。此外，明治、大正时期的花町舞蹈水平很高，除了千吉之外，还有片山爱子（三世井上八千代）编排的《八胜木公主》和石松西川编排的《仙人》（均为翔阳的作品）。）他还提到了他教给艺妓的事实。 ②是佐藤家族拥有的历史文献，是现任持有者的祖父佐藤驹二郎（1881-1950）记录艺伎（共 469 名艺伎）在永乐座的开闭的账本。管理。然而，由于其中包含大量可以识别个人身份的信息，因此每个艺妓都根据她开始练习的年份获得了一个序列号，并且她的来源名称被更改为该数字，并且省略了她的真实姓名。这份历史文献不仅对于了解近代艺伎的工作状况具有重要价值，而且对于了解艺伎店之间的关系以及艺伎店外艺伎之间的联系也是不可多得的文献，对于今后研究艺伎宿舍也有一定的参考价值。看来是有益的。另外，①、②已在金泽大学学术信息库KURA上公开。