金融危機・通貨危機の発生メカニズムの解明とマクロプルーデンス政策に関する分析

金融货币危机机理阐释与宏观审慎政策分析

基本信息

批准号：
15J11373
负责人：
寺本和弘
金额：
$ 1.09万
依托单位：
The University of Tokyo
依托单位国家：
日本
项目类别：
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
财政年份：
2015
资助国家：
日本
起止时间：
2015-04-24 至 2018-03-31
项目状态：
已结题

项目摘要

本研究は、(1)特に新興国で繰り返し起きている通常の景気循環から大きき乖離した通貨危機・金融危機のモデル化、(2)その発生メカニズムとその予防策（マクロプルーデス政策）に関する理論的考察、および(3)先進国の金融政策が国際資本移動や新興国経済へ与える波及効果に関する分析を行うことを主たる研究課題としている。特に、近年の先進国の低金利政策の長期化に伴う、過剰流動性が国際金融市場や新興国経済にどのような悪影響を与えるかを分析し、その悪影響をどう効率的に取り除くのかということに着目している。新興国特有の金融危機をモデル化するにあたり、モデルの非線形を保ったまま均衡を求め、平時と危機時のレジームが内生的にスイッチする解法を用いて分析することが重要になっており、これは既存のマクロ経済モデルの解法に比べ難易度が高い。また、モデルの非線形性により計算量が大きくなるため、計算処理ソフトウェアを使い、計算を効率的に行うことも研究を進めるうえで重要である。一昨年度までに、Matlabやfortranといった計算ソフトウェアの設備投資を行い、さらに、それらを用いて高次元の変数のハンドリングや高速な並列計算を行うための技術を既に習得した。また、いくつかのモデルを構築し、それらの成果をまとめ“Prolonged Monetary Easing in the U.S. and Financial Instability in Emerging Countries”として各種のセミナーで報告を行った。昨年度は、当該論文の更新および英文校正を含む修正作業をメインに行い、学術雑誌への投稿の準備を整えた。また、本研究で用いた数値計算法を労働経済モデルに応用し、共同研究を遂行した。

这项研究的重点是（1）对显着偏离正常商业周期的货币和金融危机进行建模，尤其是在新兴国家反复发生，以及（2）其发生机制和预防措施（宏观审慎政策）的主要内容。研究主题包括理论思考和（3）发达国家货币政策对国际资本流动和新兴经济体的连锁反应分析。特别是分析近年来发达国家长期实行低利率政策所带来的流动性过剩对国际金融市场和新兴国家经济产生的负面影响，以及如何有效消除这种负面影响是我们关注的重点。在在对新兴国家特定的金融危机进行建模时，重要的是在保持模型非线性的同时寻求平衡，并使用在正常状态和危机状态之间内生切换的解决方案进行分析，这比求解现有宏观经济模型更加困难。此外，由于模型的非线性导致计算量增加，因此使用计算处理软件高效地进行计算对于研究来说很重要。到前年，我们已经投入了Matlab、Fortran等计算软件，已经掌握了处理高维变量以及利用它们进行高速并行计算的技术。我们还构建了几个模型并总结了结果，并在各种研讨会上将其展示为“美国的长期货币宽松和新兴国家的金融不稳定”。去年，我们主要进行论文的更新和修改，包括英文文本的校对，为投稿学术期刊做准备。我们还将本研究中使用的数值计算方法应用于劳动经济模型，进行了联合研究。