摩擦調整剤分子膜の潤滑メカニズムの解明に向けたマルチスケールシミュレーション

多尺度模拟阐明摩擦改进剂分子膜的润滑机制

基本信息

批准号：
17J05680
负责人：
小林敬之
金额：
$ 1.22万
依托单位：
Nagoya University
依托单位国家：
日本
项目类别：
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
财政年份：
2017
资助国家：
日本
起止时间：
2017-04-26 至 2019-03-31
项目状态：
已结题

项目摘要

本研究では，サブマイクロメートルスケールの潤滑現象を解析対象としている．潤滑領域に局所的にナノメートルスケールの構造（すきま，突起）が存在する場合，局所領域における個々の潤滑剤分子の挙動が領域全体のダイナミクスに影響を及ぼす．そのため，分子レベルの時間・空間解像度を有し，かつサブマイクロメートルスケールの領域を扱うことのできるシミュレーション手法が必要となる．そのような手法の一つに，粗視化モデルを用いた散逸粒子動力学シミュレーションがある．しかし，従来の散逸粒子動力学法では分子の動的性質を再現できず，潤滑現象に適用する際の問題となっていた．この問題に対して，従来の散逸粒子動力学法を拡張した手法をオープンソースシミュレータのパッケージとして実装し，潤滑現象に適用できるようにした．散逸粒子動力学法では，二つの粒子の間に作用するランダム力を計算する際に標準正規分布に従う乱数を生成する必要があり，この計算がボトルネックになる．とくに，拡張した手法では従来と比較して3倍の回数の乱数生成が行われるため，高速な乱数生成器の利用が重要になる．作成したパッケージでは，Ziggurat法とXorshift法を組み合わせた乱数生成器を用いることにより，もとの乱数生成器を用いた場合と比べて7割程度の計算速度向上を実現した．拡張した散逸粒子動力学法の有効性は液体バルク系で既に実証されているが，実際の潤滑現象に近い固液界面系への適用例は無かった．そこで，固体表面上に塗布されたナノメートル厚さの液体潤滑膜を対象にしてシミュレーションを実施し，拡張した手法の効果を調査した．その結果，拡張した手法により，固液界面系における分子の動的性質の効果的な制御が可能であることを明らかにし，高精度なシミュレーションを低コストで実現できることを示した．

在这项研究中，我们分析了亚微米尺度的润滑现象。当润滑区域局部存在纳米级结构（间隙、突起）时，局部区域中各个润滑剂分子的行为会影响整个区域的动力学。因此，需要具有分子水平的时间和空间分辨率并且能够处理亚微米尺度区域的模拟方法。其中一种方法是使用粗粒度模型的耗散粒子动力学模拟。然而，传统的耗散粒子动力学方法无法再现分子的动态特性，这在应用于润滑现象时一直是一个问题。为了解决这个问题，我们实现了一种方法，将传统的耗散粒子动力学方法扩展为开源模拟器包，并使其适用于润滑现象。在耗散粒子动力学方法中，当计算两个粒子之间作用的随机力时，需要生成遵循标准正态分布的随机数，而该计算成为瓶颈。特别是，扩展方法生成的随机数是传统方法的三倍，因此使用高速随机数生成器非常重要。通过使用结合了 Ziggurat 方法和 Xorshift 方法的随机数生成器，创建的包与使用原始随机数生成器相比，计算速度提高了约 70%。尽管扩展耗散粒子动力学方法的有效性已经在液体本体系统中得到了证明，但还没有将其应用于与实际润滑现象非常相似的固液界面系统的例子。因此，我们对应用于固体表面的纳米厚液体润滑膜进行了模拟，并研究了扩展方法的有效性。结果表明，扩展方法可以有效控制固液界面系统中分子的动态特性，并且可以以低成本实现高精度模拟。