中世後期武家法に於ける軍制・主従制と刑政の関係に就いて

论中世纪后期武士法中的军事制度、主仆制度与刑罚管理之间的关系

基本信息

批准号：
06J10410
负责人：
山口道弘
金额：
$ 1.22万
依托单位：
The University of Tokyo
依托单位国家：
日本
项目类别：
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
财政年份：
2006
资助国家：
日本
起止时间：
2006 至 2007
项目状态：
已结题

项目摘要

戦国期中国・北九州地方を中心とする、旧大内・毛利・大友支配領域に於いて、主人の「勘気」に対する処罰規定を見るに、共通して以下の事象が指摘され得る。即ち、第一に、これ等の大名権力に於いては、旧来の、忠功に基づく「勘気」宥免措置が否定された事。第二に、「勘気」処罰が、罪の軽重と言う、「理非」に基づくものとされた事。即ち、「勘気」処罰の判断過程が、法の判断過程に類似するようになった事。第三に、これ等の変化の際、そこで使用された理論は、当該地域の同時代に於ける、主従制に関する幾つかの規範ないし規範意識を活用、若しくは換骨奪胎して形成された事。以上である。これ等の事象は、何れも軍事制度の形成や再編と連動している。即ち、具体的には、戦国期動乱の激化に伴い、由緒由来、格式、忠の浅深を全く異にする雑多な戦闘員を家臣として採用した結果、家臣団としての一体性を確保する必要が生じ、「御家人」「家人」などの法的に平準化された身分を作る必要が在った。そこで忠功の如何によらない「勘気」処罰が企図されたのである。無論、この事は、旧来の家臣の特権のひとつである、忠功に基づく「勘気」処罰宥免を否定する訳だから、あくまでも、彼らの規範意識に依った形でなければならなかった。だからこそ、旧来の規範意識の活用、換骨奪胎と言う形式で変化が齎されたのである。この過程に於ける副産物として、互酬性一般とは断絶した、刑事責任が発生したことが挙げられる。即ち、忠功と賞罰の相殺という互酬性に基づく刑事賞罰原理が意図的に否定され、近世的な、「行為を為した事への非難」という、「公儀」の立場からする刑事処罰原理が選択された事を意味する。

在战国时代以中国北九州地区为中心的原大内、毛利、大友领地，从对主人“无意”的处罚规定来看，可以发现以下共同现象。首先，在这些大名的权力下，传统的基于忠诚和功绩的“官僚”绥靖措施被否定了。其次，“智力”惩罚是基于“原因”或犯罪的严重程度。换句话说，“智力”处罚的决策过程已经变得与法律决策过程类似。第三，在这些变化中，所使用的理论是利用或替代了该地区同时期关于主奴制度的一些规范或规范意识而形成的。就这样。所有这些事件都与军事体系的组建和重组有关。具体来说，随着战国时代动乱的加剧，各种出身、礼节、忠诚度都完全不同的战斗者被聘为诸侯，这就需要保证诸侯集团的统一。需要建立法律标准化的地位，例如“gokenin”和“kenin”。因此，不管忠胜的忠诚度如何，都计划进行“不赞成”的惩罚。当然，由于这否定了封臣的传统特权之一——基于忠诚的惩罚的放纵，所以它的形式必须取决于他们的规范意识。这就是为什么改变是通过使用旧的规范意识以及替代和剥夺的形式来实现的。这一过程的副产品是刑事责任的出现，它与一般互惠脱节。换言之，以奖惩相衬的忠功互惠为基础的刑事赏罚原则被有意否定，而近代早期以“选择了“公共礼貌”和“谴责该行为”，这意味着已经做了某事。