戦後期日本の前衛文学・芸術と記緑文学についての基礎的研究

战后日本先锋文学艺术与绿色文学基础研究

基本信息

批准号：
15720037
负责人：
鳥羽耕史
金额：
$ 1.41万
依托单位：
The University of Tokushima
依托单位国家：
日本
项目类别：
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
财政年份：
2003
资助国家：
日本
起止时间：
2003 至 2005
项目状态：
已结题

项目摘要

前年度に引き続き、国内外の図書館・文学館・美術館において前衛文学・芸術と記録文学についての資料収集を行い、当時の関係者へのインタビューも行う一方、安部公房を中心とする前衛文学や戦後の政治・芸術運動に関する事実の整理を行った。「実践としての寓話-安部公房とイソップ-」は、安部公房が政治的前衛として直接性を希求するあまり、文学的に低迷したと言われる時期の寓意文学を扱った。イソップ寓話の改作にオリジナルを混ぜて発表された安部の寓話には、言論による実践の一形態として、直接的に労働者・人民に訴える力としての期待がこめられていた。こうした作風は重層的な意味を持った前衛文学やストレートな記録文学に対して軽視されがちであるが、当時の状況下でのターゲットと効果を踏まえれば、新たな鉱脈として見えてくるのである。「サークル誌ネットワークの可能性-『人民文学』と『新日本文学』から見る戦後ガリ版文化-」は、前年度の成果「『人民文学』総目次」をフルに活用することで実現した最初の成果である。1950年代に流行したガリ版サークル誌についての研究であるが、これらの雑誌の現物の多くは失われてしまっている。そのため、個々の雑誌の情報を集めた二雑誌、『新日本文学』と『人民文学』に注目し、その批評言説や転載テクストによってサークル誌が置かれていた状況とその可能性を探る試みである。二誌を通して見えてくるのは、よく言われる東京一極集中型の大量出版・大量消費時代の文学ではなく、匿名性や共同性を帯びた小規模出版のネットワークによって形づくられた共同的な文学の場であった。これは今日のデジタル・ネットワーク時代に再考される価値を十分に持つものである。三年間の研究を通じ、戦後期の前衛文学・芸術と記録文学が、相互に複雑に絡みあって形成されていく様が見えてきた。今後も同時代の政治状況との関連を重視しながら研究を進めていきたい。

继去年之后，我们在国内外的图书馆、文学馆、美术馆收集了有关前卫文学、艺术、纪实文学的资料，并对当时的相关人士进行了采访，整理了当时的政治、事实等情况。艺术运动。《寓言作为实践——安部公房与伊索》讲述了安部公房作为政治先锋派渴望直接性而陷入文学低潮时期的寓言文学。安倍寓言是伊索寓言和原作的改编版，其出版的目的是希望它们能够作为一种口头实践的形式，直接吸引工人和人民。这种风格与内涵丰富、直白的纪实文学相比，容易被忽视，但如果考虑到它在当时环境下的目标和效果，它可以被视为一种新的矿脉。《循环杂志网络的可能性——从《人民文学》和《新日本文学》看战后文化》是充分利用前一年成果的首次研究《人民文学总目录》 ”这是一个结果。这是对 20 世纪 50 年代流行的圆形杂志的沟壑版的研究，但这些杂志的许多原版都已丢失。因此，我们以《新日本文学》和《人民文学》两本收集个体杂志信息的杂志为研究对象，试图从它们的评论话语和转载文本中探讨圈刊的现状和可能性。。我们通过这两本杂志看到的并不是人们常说的集中在东京的大众出版和大众消费时代的文学，而是由小规模出版网络形成的、充满匿名性的协作文学。这是一个社区的地方。这是当今数字网络时代非常值得重新思考的问题。通过三年的研究，我逐渐看到战后前卫文学/艺术与纪实文学是如何错综复杂地交织在一起的。我想继续我的研究，重点是与同时代政治局势的关系。