農産物の非対称価格伝達に関する産業組織論的分析

农产品价格非对称传导的产业组织理论分析

基本信息

批准号：
10J04266
负责人：
中島亨
金额：
$ 0.9万
依托单位：
The University of Tokyo
依托单位国家：
日本
项目类别：
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
财政年份：
2010
资助国家：
日本
起止时间：
2010 至 2011
项目状态：
已结题

项目摘要

本年度は、非対称価格伝達の要因を産業組織論の枠組に基づき検討するという第一の目的に関し、不完全競争市場における市場支配力(マーケット・パワー)の存在との関連性を中心に研究を行った。特に、非対称価格伝達という均衡価格からの乖離に関する事象が蓄積されることで、相対する流通主体に対照的な収益効果が生じ、価格費用マージンとしての市場支配力という均衡状態の現象が生じることを数学的に指摘し、シミュレーション分析により例示した。こうした非対称価格伝達と市場支配力の関連性を背景とし、経済理論を背景に持つ市場支配力の推計や、非対称価格伝達の実証分析を行った。前者では、大豆、菜種、パーム油といった植物油脂原料の国際市場を対象に、残余需要モデルを用いて主要輸出国の市場支配力の程度とその経年変化を推計し、市場構造や市場成果としての市場支配力との関連性をも示した。後者については、上記植物油脂原料に加え、日本の水産物流通における非対称価格伝達やその変化について実証分析を行い、特に市場構造との関連性を指摘した。また、実証分析に先立ち、米国およびカナダの穀物流通企業の市場構造に関するデータ収集を行い、日本の植物油産業や水産物に関する市場構造および市場行動に関し、商社やスーパーに対して聞き取り調査を行った。本研究の成果により、対象財・産業の市場構造や価格伝達構造、主要輸出国の市場支配力の程度が明らかにされ、産業組織論によるアプローチにより、非対称価格伝達の経済理論との関連性が定性的、定量的に示された。また、国際植物油脂原料市場に関して産業組織論分析を行うことにより、食料価格や穀物相場の高騰とその価格変動の増大に関する議論で見過ごされている、市場構造や価格伝達、不完全競争に関する問題を提示し、現代の食料問題の議論に新たな視座を与えたことも、本研究の重要な意義のひとつである。

今年，我们基于产业组织理论框架考察价格传导不对称因素的第一个目标，重点研究了不完全竞争市场中市场力量存在的关系。特别是，与偏离均衡价格相关的事件的积累，即所谓的不对称价格传导，会对相对的分销商产生对比的利润效应，导致出现作为价格成本边际的市场力量均衡现象。数学上并通过模拟分析进行说明。基于不对称价格传导与市场势力的这种关系，我们基于经济学理论估算了市场势力，并对不对称价格传导进行了实证分析。前者采用剩余需求模型来估算主要出口国的市场势力程度及其随时间的变化，针对大豆、菜籽、棕榈油等植物油原料的国际市场，也表现出与市场的关系。力量。对于后者，除了上面提到的植物油原料之外，我们还对日本水产品分布中的价格不对称传导及其变化进行了实证分析，并特别指出了与市场结构的关系。此外，在实证分析之前，我们收集了美国和加拿大粮食流通公司的市场结构数据，并就日本植物油产业和水产品的市场结构和市场行为对贸易公司和超市进行了采访。。本研究的结果明确了目标商品和产业的市场结构和价格传导结构以及主要出口国的市场势力程度，并通过基于产业组织理论的方法，分析了出口国与经济理论的关系。价格传导的不对称性得到了定性和定量的阐明。此外，通过对国际植物油脂原料市场的产业组织理论分析，解决在讨论食品粮价飞涨时所忽视的市场结构、价格传导、不完全竞争等问题。这项研究的重要意义之一是它为现代食品问题的讨论提供了新的视角。

项目成果

期刊论文数量（0）

专著数量（0）

科研奖励数量（0）

会议论文数量（0）

专利数量（0）

マーケット・パワーおよび費用効率性の構造モデル推計:日本の植物油製造産業を対象として

市场力量和成本效率的结构模型估计：以日本植物油制造业为目标

DOI：
发表时间：
2011
期刊：
影响因子：
0
作者：
Toru Nakajima;Hirotaka Matsuda;Amzul Rifin;Toru Nakajima;中島亨;中島亨;中島亨・松井隆宏・阪井裕太郎・八木信行;阪井裕太郎・中島亨・松井隆宏・八木信行;中島亨;Toru Nakajima;中島亨・松井隆宏・阪井裕太郎・八木信行;Toru Nakajima;中島亨
通讯作者：
中島亨

パーム油輸出における市場支配力の推計:インドネシアおよびマレーシアを対象として

估计棕榈油出口的市场力量：印度尼西亚和马来西亚