「アメリカ都市文学」の形成:1865年から1945年のニューヨーク小説を中心に

“美国都市文学”的形成：以1865年至1945年纽约小说为中心

基本信息

批准号：
09J40184
负责人：
渡邊有希
金额：
$ 1.22万
依托单位：
The University of Tokyo
依托单位国家：
日本
项目类别：
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
财政年份：
2009
资助国家：
日本
起止时间：
2009 至 2010
项目状态：
已结题

项目摘要

平成22年度は、21年度に引き続き、研究課題である「アメリカ都市文学」、すなわち、19世紀後半から20世紀初頭のアメリカで起こった近代都市の発展と、そこにおける人間の経験を主題としたリアリズム文学の成立と変化についての検討を行った。今までの研究で、近代ニューヨークにおける特異な都市空間の成立に沿って生まれた固有の美学と文学形式の発展について、摩天楼とそれにまつわる空間表象をテーマとすることで、ひとつの一貫した見方を提示できるという見通しを得た。第一に、昨年度に引き続き1920年代のアメリカ都市文学と文化についての調査を行った。そして、ジョン・ドス・パソスの小説『マンハッタン乗換駅』が提示する、人物や社会の細部の積み重ねとしての都市と、それを可能にする装置としての建築について調査し、論をまとめた。さらに、F.スコット・フィッツジェラルドの代表的なニューヨーク小説における都市表象の各側面を検討し、フィッツジェラルドが摩天楼やホテルを特権的な場所として取り上げ、その空間に関連づけられた変化と多様性を強調することで同じくモダニズム文化の中心地であったパリとの差別化をしながら「アメリカの夢」を体現する空間としてニューヨークを描いていることを論じた。第二に、今まで研究して来た近代ニューヨークの都市空間表象の発展を現代的な視点から評価するため、2001年9月の同時多発テロ以降に発表された現代小説を広く研究した。カラム・マッキャン、ジョゼフ・オニール、テジュ・コールなどの現代ニューヨーク小説を、都市の過去と現在の連続性と断絶の感覚の諸相に注目する形で論じ、21世紀のアメリカ都市小説のあり方を検討した。

延续2010学年，2010学年将重点研究“美国城市文学”主题，即19世纪末至20世纪初美国发生的现代城市的发展，以及我们考察了文学的建立和变化。通过迄今为止的研究，我通过关注摩天大楼及其相关的空间表征，对随着现代纽约独特城市空间的创造而诞生的独特美学和文学形式的发展提出了一致的观点。我能做到的想法。首先，我们从去年开始，对20世纪20年代的美国都市文学和文化进行了研究。然后，我研究了城市作为人和社会细节的积累，以及建筑作为使这成为可能的装置，正如约翰·多斯·帕索斯的小说《曼哈顿中转站》中所呈现的那样，并总结了我的论点。此外，我们考察了斯科特·菲茨杰拉德（F. Scott Fitzgerald）代表纽约的小说中城市表征的各个方面，强调菲茨杰拉德将摩天大楼和酒店用作特权地点，以及与这些空间相关的变化和多样性，通过这样做，我认为纽约是。被描绘成一个体现“美国梦”的空间，同时又与现代主义文化中心巴黎有所区别。其次，为了从当代的角度评价我迄今为止所研究的现代纽约城市空间表征的发展，我广泛研究了2001年9月11日恐怖袭击后出版的当代小说。讨论了卡勒姆·麦肯、约瑟夫·奥尼尔、特朱·科尔等人的当代纽约小说，重点探讨了这座城市的过去与现在之间的连续性和不连续性，并审视了21世纪美国都市小说的本质。