医学研究における利益相反問題ーー日米比較の視点からーー

医学研究中的利益冲突问题——从日本与美国的比较来看——

基本信息

批准号：
08J09077
负责人：
三瀬朋子
金额：
$ 2.05万
依托单位：
Sophia University
依托单位国家：
日本
项目类别：
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
财政年份：
2008
资助国家：
日本
起止时间：
2008 至无数据
项目状态：
已结题

项目摘要

利益相反問題とは、産学連携がすすめられ、産業界から大学や医師へ、資金が提供され、それによって医師の利害が被験者の利益と対立する、そして研究の科学的妥当性をも損ないうるという問題である。この問題については、日本から見て約20年先がけて産学連携を政策として実行したアメリカの対応が注目されている。本研究では、この問題につき、日米の法政策の比較・分析を行った。1.1つ目に、日米の最新の法政策の動きに注目し、分析した。たとえば、わが国でも厚生労働省が2つの検討班によって策定した指針が昨年公表された。特に、厚生労働省科学研究費を得るには、2010年度以降は研究機関が利益相反指針と利益相反に適切に対応する組織体制を整備していることを条件としたこと、および国内外での利益相反にかかわる報道などを受けて、大学医学部や医学系学会で利益相反指針の策定が急がれている。また、米国でも、昨年アメリカ医学部協会がガイドラインを改定したり、今年に入って医師への贈与につき政府への報告を義務づける連邦法案が上院に提出されたなどの動きがある。2.2つ目に、分野横断的な対話・議論の試みとして、以下のような活動を行った。国内の医学会としては最大とされる日本内科学会より、利益相反指針策定ワーキング・グループ委員として招聘され議論に参加する機会を得た。これは、専門家団体の自主規制というソフトローの機能の研究という本研究の目的にとっても貴重な経験であった。さらに、上述のような国内の情勢を受けて、日本薬学会、医学部教授主催研究会、薬学部教授主催研究会などから招待講演の機会を得た。これらの機会での議論を通じて、わが国で医学研究と利益相反問題が問題となる背景および現場の専門家の問題意識についてより具体的な理解を得ることができた。

利益冲突问题是指促进产学合作，产业界向大学和医生提供资金，这使得医生的利益与受试者的利益发生冲突，并可能破坏研究的科学有效性。。对此问题，美国的反应备受关注，美国比日本提前约20年实施产学合作政策。本研究对日本和美国针对这一问题的法律政策进行了比较分析。 1. 首先，我们重点分析了日本和美国的最新法律政策动向。例如，在日本，厚生劳动省去年发布了两个研究小组制定的指南。特别是，为了获得厚生劳动省的科学研究补助金，从 2010 财年开始，研究机构必须制定利益冲突准则和适当处理利益冲突的组织结构，以及需要为了回应有关利益冲突的报告，大学医学院和医学会正在急于制定利益冲突准则。在美国，美国医学会去年修改了指导方针，今年向参议院提交了一项联邦法案，要求医生向政府报告礼物。 2.其次，我们进行了以下活动，作为跨学科对话和讨论的尝试。我受日本最大的医学会日本内科学会的邀请，担任制定利益冲突指南的工作组成员，并有机会参与讨论。这对于本研究的目的——研究行业协会自律的软法功能来说是一次宝贵的经验。另外，针对上述国内情况，我有机会应邀到日本药学会、医学院教授主办的研究组、学部教授主办的研究组做演讲。药学系等通过这些机会的讨论，我能够更具体地了解日本医学研究问题和利益冲突的背景以及该领域专家对该问题的认识。