国民意識形成における観光政策の役割-フィリピンの場合

旅游政策在形成国民意识中的作用——菲律宾的案例

• 批准号: 05720046
• 负责人: 西村 謙一
• 金额: $ 0.38万
• 依托单位: Institute of Statistical Research
• 依托单位国家: 日本
• 项目类别: Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
• 财政年份: 1993
• 资助国家: 日本
• 起止时间: 1993 至 无数据
• 项目状态: 已结题
• 来源: https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-05720046/
• 关键词: 国民統合; 国民文化; 国民意識; ナショナル・アイデンティティ; ナショナル・モニュメント; 観光政策; フィリピン; イントラムロス

第2次大戦後に独立した多くの第三世界の国々にとって、国民統合は重要な課題となっている。これらの国家の多くは独立当初から多民族状況を呈し、民族間の国家権力を巡る、あるいは自立を求める争いが絶えまなく続けられてきたからでる。フィリピンもその例にもれない。このような状況下では、政府は様々な政策において、当該政策の国民統合への貢献を念頭に置くことになる。ここに取り上げた観光政策も、その側面を持つ。例えばフィリピン観光省が毎年発行するAnnual Reportでも、観光の目的として、外貨獲得や雇用機会の増大といった経済的効用の次に、「国民文化の保存を通したナショナル・アイデンティティの高揚」を挙げている。このことは、自国民を対象とした国内観光政策では、より鮮明になる。フィリピン観光省が実施した学校生徒を対象とするPasyal-Aralや社会的弱者を対象とするTuklas-Bayanといった国内観光政策では、国内旅行の国民意識形成に対する効果を政策の重要な目的としている。しかし、フィリピンの場合、「国民文化」の内実に関して深刻な問題を抱えている。まず、インドネシアのボロブドゥ-ル等に匹敵するような歴史的な大建造物が存在しない。このようなナショナル・モニュメントの不在は、自国の歴史・文化に対する国民のプライドを育てない。そこで、何らかの歴史的モニュメントとしての建造物が求められる。その1つとしてマニラのイントラムロスの再建・保存事業がマルコス政権以後精力的に進められてきた。しかし、この事業に対しても、イントラムロスがスペインによるフィリピン植民支配の中心であったことから、屈辱的な植民地支配を賞揚するものとしての反対が存在する。この問題は、植民地支配を経験した国に共通の問題ではあるが、前植民地時代に国家形成の経験をもたないフィリピンでは特に尖鋭に浮かび上がる。

民族一体化已成为许多二战后独立的第三世界国家面临的重要问题。其中许多国家自独立以来就是多民族国家，各民族之间为争夺国家权力或寻求独立而发生冲突不断。菲律宾也不例外。在这种情况下，政府在各项政策中都会铭记这些政策对民族融合的贡献。这里讨论的旅游政策也有这个方面。例如，菲律宾旅游部每年发布的年度报告将旅游业的目的列为“通过保护民族文化增强民族认同”，而排在获得外汇和增加就业机会等经济利益之后。 。当涉及到针对本国公民的国内旅游政策时，这一点变得更加明显。菲律宾旅游部实施的国内旅游政策，如针对中学生的Pasyal-Aral和针对社会弱势群体的Tuklas-Bayan等，将国内旅游对国民意识形成的影响作为菲律宾旅游局的重要目标。政策。然而，就菲律宾而言，“民族文化”的实质存在严重问题。首先，印尼没有可与婆罗浮屠相媲美的大型历史建筑。缺乏这样的国家古迹并不能增强人们对自己国家历史和文化的自豪感。因此，需要一座作为某种历史古迹的建筑。这方面的一个例子是马尼拉王城的重建和保护项目，该项目自马科斯执政以来一直在大力推行。然而，由于王城是西班牙在菲律宾殖民统治的中心，这一项目遭到了反对，因为它美化了屈辱的殖民统治。尽管这一问题对于经历过殖民统治的国家来说是普遍存在的，但在没有前殖民时期建国经验的菲律宾尤为严重。