幾何学的フラストレーションを有するバナジウム酸化物の電荷自由度の特異な振る舞い

具有几何挫折的钒氧化物中电荷自由度的特殊行为

基本信息

批准号：
14038210
负责人：
太田幸則
金额：
$ 0.38万
依托单位：
Chiba University
依托单位国家：
日本
项目类别：
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
财政年份：
2002
资助国家：
日本
起止时间：
2002 至无数据
项目状态：
已结题

项目摘要

典型的な強相関電子系としての遷移金属酸化物の特異な電子状態に関して、その現象の本質を述する最小の模型を導出し、それに対してハートレー・フォック近似による理論的手法、および密度行列繰り込み群の手法や量子モンテカルロ法などの計算物理学的手法を用いて研究を行った。特に、準1次元系の三角格子構造を持つ遷移金属酸化物に焦点を当て、その電荷自由度の構造的フラストレーションが導く効果について調べた。平成14年度の主要な成果は次の通りである。(1)擬1次元3角格子系の新物質であるBi_xV_8O_<16>の電荷と軌道の秩序化に関する研究を進めた。特に、摂動計算と少数系の数値的対角化計算を組み合わせ、可能な電荷・軌道整列パターンとスピン状態を予測した。その結果この物質の基底状態が、電荷・軌道秩序を伴ったスピンシングレット状態にある可能性を、はじめて示唆した。(2)電荷秩序系物質の高温相での異常な電荷ゆらぎとスピン応答に対し、スピン・擬スピン結合模型の量子モンテカルロ計算を実行し、磁気応答の異常性の起源を明らかにした。この結果をもとに、α'-NaV_2O_5における電荷ゆらぎとスピン励起の関係を考察した。(3)非超伝導銅酸化物PrBa_2Cu_4O_8のCuO二重鎖の光学伝導度スペクトルが、拡張ハバード模型の平均場近似での計算結果と良く合うことを示し、この系の異常な電荷ゆらぎの存在を明らかにした。また、密度行列繰り込み群の手法によりこの模型の精密な基底状態を計算し、電荷フラストレーションが電荷秩序を融解させ金属相が出現することを示した。

将过渡金属氧化物的独特电子态作为典型的强相关电子系统，我们推导了描述该现象本质的最小模型，并应用Hartley-Fock近似和密度矩阵重正化的理论方法进行了计算。群法、量子蒙特卡罗法等物理方法。我们特别关注具有准一维三角晶格结构的过渡金属氧化物，并研究了电荷自由度的结构挫败所引起的影响。 2002年度的主要成果如下。 (1)对准一维三角晶格系新材料Bi_xV_8O_<16>的电荷和轨道有序性进行了研究。特别是，我们结合了扰动计算和少量数值对角化计算来预测可能的电荷/轨道排列模式和自旋态。结果，他们首次提出这种材料的基态可能是具有电荷和轨道顺序的自旋单重态。 (2)对电荷有序材料高温相中的反常电荷涨落和自旋响应进行了自旋-赝自旋耦合模型的量子蒙特卡罗计算，阐明了反常磁响应的起源。基于这一结果，我们考虑了α'-NaV_2O_5中电荷涨落与自旋激发之间的关系。 (3) 结果表明，非超导氧化铜PrBa_2Cu_4O_8中CuO双链的电导谱与扩展哈伯德模型平均场近似的计算结果吻合良好，表明非超导氧化铜PrBa_2Cu_4O_8中存在异常电荷波动。系统揭晓。我们还使用密度矩阵重正化群方法计算了该模型的精确基态，并表明电荷挫败会导致电荷顺序熔化并出现金属相。