海藻の温度ストレス応答反応機構の解明とその関連遺伝子の探索

海藻温度胁迫响应机制的阐明及相关基因的寻找

基本信息

批准号：
11760148
负责人：
柿沼誠
金额：
$ 1.47万
依托单位：
Mie University
依托单位国家：
日本
项目类别：
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
财政年份：
1999
资助国家：
日本
起止时间：
1999 至 2000
项目状态：
已结题

项目摘要

近年の環境条件の急速な変化に伴い,水圏生物は種々の環境ストレスを受け,代謝や生長が強く影響されていると考えられるが,海藻のストレス応答反応についてはほとんど報告されていない。申請者はこれまでに,温度ストレスを受けた不稔性アオサが,グルタミン酸脱水素酵素(GDH)アイソザイムを発現することを明らかにした。さらに,cDNAクローニングにより,447アミノ酸から成るGDH-L,およびその一部領域の欠失したGDH-Sをコードする2種類のcDNAクローンを単離した。遺伝子解析の結果,GDH-Lは藻体内で恒常的に発現しているのに対し,GDH-Sは高温培養時に特異的に発現すること,GDH遺伝子はゲノム上に複数存在することが明らかとなった。また,GDHアイソザイム間の性状の違いを詳細に検討するために,GDH-LおよびGDH-Sの大腸菌発現ベクターを構築した。一方,10℃,20℃および30℃培養藻体の全RNAから1本鎖cDNAを合成し,これらを鋳型として9種の任意プライマーを用いたディファレンシャル・ディスプレイを行ったところ,各培養藻体間で18種のmRNAの発現量に差が認められた。さらに,5種につきcDNAクローンを単離し塩基配列解析を行ったところ,うち4種はoxygen-evolving enhance protein2,sedoheptulose-1,7-bisphosphatase,RIESKE iron-sulfer protein, proteasome β subunitと高い相同性を示したが,他1種は既報の遺伝子と相同性を示さなかった。発現解析により,温度ストレス特異的にsedoheptulose-1,7-bisphosphataseの発現量が減少し,それ以外の発現量は増加することが示された。今後は,不稔性アオサGDH-LおよびGDH-Sの一次構造と性状の関係を調べると共に,温度ストレス応答反応に関与する遺伝子のさらなる単離・同定を行う予定である。

近年来，随着环境条件的快速变化，水生生物受到各种环境胁迫，其代谢和生长受到强烈影响，但关于海藻的胁迫反应的报道却很少。申请人先前已表明，经受温度胁迫的不育石莼植物表达谷氨酸脱氢酶(GDH)同工酶。此外，通过cDNA克隆，我们分离了两种编码GDH-L（由447个氨基酸组成）和GDH-S（具有部分缺失区域）的cDNA克隆。遗传分析表明，GDH-L在藻体内持续表达，而GDH-S在高温培养过程中特异性表达，并且基因组中存在多个GDH基因。此外，为了详细检查 GDH 同工酶之间的特性差异，我们构建了 GDH-L 和 GDH-S 的大肠杆菌表达载体。另一方面，由在10℃、20℃、30℃培养的藻细胞的总RNA合成单链cDNA，并以它们为模板，使用9种任意引物进行差异显示。观察18种mRNA的表达水平。此外，当我们分离出5个物种的cDNA克隆并进行核苷酸序列分析时，我们发现其中4个与释氧增强蛋白2、景天庚酮糖-1、7-二磷酸酶、RIESKE铁硫蛋白和蛋白酶体β具有高度同源性。然而，另一种物种与先前报道的基因没有同源性。表达分析表明，景天庚酮糖-1,7-二磷酸酶的表达水平以温度胁迫特异性方式下降，而其他物种的表达水平则上升。今后，我们计划研究不育石莼GDH-L和GDH-S的一级结构和性质之间的关系，并进一步分离和鉴定参与温度胁迫反应的基因。