文学王国アルゼンチンの成立（1938～76年）-作家と出版社の相互作用の分析

阿根廷文学王国的建立（1938-76）——作家与出版商之间互动的分析

基本信息

批准号：
20K00485
负责人：
寺尾隆吉
金额：
$ 2.66万
依托单位：
Waseda University
依托单位国家：
日本
项目类别：
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
财政年份：
2020
资助国家：
日本
起止时间：
2020-04-01 至 2024-03-31
项目状态：
已结题

项目摘要

2020年度、2021年度はコロナ禍により海外渡航ができず、現地での聞き込み調査と資料収集ができなかったため、先行研究の把握と、入手可能な文芸雑誌の分析を中心に研究を進めたが、それだけでも20世紀アルゼンチン出版業界の現状は十分に把握することができた。2022年度はこれを土台に、出版社の戦略と文学作品の創作・受容との関係性を具体的に検証し、6月の日本ラテンアメリカ学会で成果の一部を報告することができた。20世紀前半のアルゼンチン出版業界は、知的財産権の侵害と紙一重の形で出版されていく外国文学の翻訳作品によって利益を確保する一方で、マセドニオ・フェルナンデスやホルヘ・ルイス・ボルヘス等、そうした不遜な出版活動を創作活動という名目のもとに正当化する自国の作家たちの作品を積極的に手掛けていた。本研究の対象となるスダメリカナ社とロサダ社もその例外ではなく、しばしば文芸雑誌『スール』と連携しながら、翻訳作品と自国作家の作品をそれぞれに独自の仕方で組み合わせることで、出版社としてのステータスを築いていった。出版業界のこうした「不遜な」体質とアルゼンチン人作家の「不遜な」創作を結集したのが、ボルヘスの名作「ドン・キホーテの作者ピエール・メナール」であり、この作品は当時のアルゼンチンの出版界で横行していた知的所有権の侵害を見事に正当化していた。同様のことは、アドルフォ・ビオイ・カサーレスら多くの作家に指摘可能であり、出版業と創作の関連性をめぐる研究が、文学研究に重要な視座を提供する可能性を秘めていることが示された。

2020年和2021年，由于冠状病毒大流行，我无法出国旅行，也无法在当地进行采访和收集材料，所以我的研究重点是了解以前的研究和分析现有的文学杂志，仅此一点就给了我很好的帮助。了解 20 世纪阿根廷出版业的现状。基于此，我们能够在2022年专门研究出版商的策略与文学作品的创作和接受之间的关系，并能够在6月的拉丁美洲日本学会会议上报告我们的一些结果。 20世纪上半叶，阿根廷出版业通过翻译外国文学获取利润，这些文学作品冒着侵犯知识产权的风险出版，他积极为本国作家的作品辩护，为他们不敬的出版活动辩护。以创造性活动的名义。本次研究的对象《Sudamericana》和《Losada》也不例外，它们经常与文学杂志《Sur》合作，通过以自己独特的方式将翻译作品和本土作者的作品结合起来，扩大了自己作为出版商的能力。他建立了自己的地位。出版业的“不敬”本质和阿根廷作家的“不敬”创造力在博尔赫斯的代表作《堂吉诃德的作者皮埃尔·梅纳德》中得到了融合，这是一部改变了阿根廷出版界的作品。这完全证明了当时日本猖獗的侵犯知识产权行为。阿道夫·比奥伊·卡萨雷斯等许多作家也有类似的观点，这表明对出版业与创意写作之间关系的研究有可能为文学研究提供重要的视角。