ポルノグラフィにおける性的モノ化の哲学的考察――現象学的倫理学からのアプローチ

色情作品中性客体化的哲学思考：现象学伦理学的一种方法

基本信息

批准号：
20K00040
负责人：
吉川孝
金额：
$ 1.58万
依托单位：
University of Kochi
依托单位国家：
日本
项目类别：
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
财政年份：
2020
资助国家：
日本
起止时间：
2020-04-01 至 2024-03-31
项目状态：
已结题

项目摘要

研究の最終年度にあたる本年度は、鑑賞の規範的問いを考察するために、前年度までの成果を踏まえたうえで、現代哲学における「認識的不正義」（M.フリッカー）の議論と現象学における「認識倫理」（E.フッサール）の議論の接点を考察する予定であった。この計画に沿って研究を推進すべく、認識の倫理に関する研究を行なった。『フィルカル』 7(1) 号に「マードックと現象学」を発表したほか、南山大学社会倫理研究所2022年度第一回懇話会では、「認識の倫理を問う哲学」というコメントを行なった。また、編著の『あらわれを哲学する』（晃洋書房）に「認識と倫理」を寄稿した。これらはポルノグラフィを正面から扱ったものではないが、ポルノ映画の鑑賞の倫理を考察するための枠組みを確認した。こうした成果を踏まえながら、ポルノグラフィの倫理的問題を検討する著作を発表する準備をしたが、刊行は次年度になった。研究を進めるなかで新たにポルノグラフィのアーカイブをめぐる問題が浮上した。日本倫理学会、神戸発掘映画祭、アーカイブに関する研究会などのいくつかの研究発表を行なって、映画研究者やアーキビストと意見交換をすることができた。日本倫理学会ワークショップとして「映像文化遺産のアーカイブの倫理学　戦争遺跡とポルノグラフィをめぐって」を企画・実施した。神戸発掘映画祭のシンポジウム「デジタル映像アーカイブの未来研究「8mmフィルムの可能性」篇」では「ブルーフィルムの歴史的価値とアーカイブをめぐる課題」を発表した。「デジタル映像アーカイブの未来研究 III」研究会では、「ブルーフィルムのアーカイビングとその課題――土佐のクロサワを手がかりに――」を発表した。これらの研究では、ポルノの公開と保存をめぐる倫理の課題を整理することができた。

今年，即研究的最后一年，为了考虑欣赏的规范性问题，我们将在前一年的成果基础上，讨论当代哲学中的“认知不公正”（M. Fricker）主题和主题。我打算考虑“认知伦理学”（E.胡塞尔）讨论的交叉点。为了按照该计划推进研究，我们进行了认可伦理学研究。除了在Philcal第7(1)期发表《默多克与现象学》外，他还在南山大学社会伦理研究所2022年第一届圆桌会议上发表了《哲学质疑承认的伦理》的评论。他还为《哲学化的外表》（Koyo Shobo）一书撰写了《认可与伦理》。尽管这些研究并没有正面讨论色情制品，但它们建立了一个考虑观看色情电影道德的框架。根据这些结果，我准备出版一本探讨色情道德问题的书，但直到第二年才出版。随着我研究的进展，围绕色情档案的新问题出现了。我在日本伦理学会、神户发掘电影节和档案研究小组做了几次研究报告，并与电影研究人员和档案管理员交换了意见。我们策划并举办了日本伦理学会题为“视觉文化遗产归档伦理：战争废墟与色情”的研讨会。在神户发掘电影节的研讨会“数字视频档案的未来研究：8 毫米胶片的可能性”上，他提出了“蓝色胶片的历史价值和档案相关问题”。在“数字视频档案的未来研究III”研究小组中，我们提出了“蓝色电影归档及其挑战：以土佐的黑泽为线索”。通过这些研究，我们能够理清围绕色情作品的出版和保存的伦理问题。