「奈良朝勅定一切経」の総合的研究ー漢文仏教テクストの資料的基盤の再構築に向けて

综合研究《奈良诸经》：重建汉传佛经的物质基础

基本信息

批准号：
20H00008
负责人：
落合俊典
金额：
$ 25.71万
依托单位：
International College for Postgraduate Buddhist Studies
依托单位国家：
日本
项目类别：
Grant-in-Aid for Scientific Research (A)
财政年份：
2020
资助国家：
日本
起止时间：
2020-04-01 至 2025-03-31
项目状态：
未结题

项目摘要

当初の計画に従って、調査・研究を行った。共同研究会は９月１０日に開催し赤尾栄慶・落合俊典・林寺正俊が奈良朝勅定一切経の発表を行った。奈良朝勅定一切経の調査では、石山寺・台東区立書道博物館・栃木県立博物館・朝日町歴史博物館等の経巻調査を行い、研究を推進した。『金剛場陀羅尼経』の国宝本（文化庁）と五月一日経本（正倉院聖語蔵）の熟覧調査は国宝本の他館貸出などあってその実施は令和５年度に順延された。また一昨年度立ち上げた「奈良朝勅定一切経データベース」では書誌情報と翻刻データの入力作業は順調に推進された。奈良朝勅定一切経の研究では、『金剛場陀羅尼経』や『一切法高王経』等の文献学的研究のために研究班を組織しその成果をまとめる作業を行ったが、特に『金剛場陀羅尼経』研究ではチベット語訳と漢訳三本を比較考証して原典解明に注力したが、この過程で数多くの新知見が得られたことは大きな収穫であった。日本奈良時代の仏教文献が唐代、特に武周時代の思想状況と関係する可能性が高く、かつそれらの文献からインド仏教の新潮流が読み取れることも想定外の収穫であった。これは、当初天平写経とされた五島美術館蔵『注金剛般若経』の調査によって新出文献であることが判明したばかりでなく、『金剛場陀羅尼経』と思想的に密接な関係にあることが見えた結果である。令和５年度には二文献をまとめて善本叢刊に掲載し上梓する予定である。正倉院聖語蔵の五月一日経（勅定一切経）750巻の随所に散見する朱字校勘を、後代の平安鎌倉写経（金剛寺一切経・興聖寺一切経・七寺一切経）と比較対照し、日本古写経に二系統（天平A系・天平B系）が存する可能性を検証して行った。

调查研究按照原计划进行。 9月10日召开联合学习会，赤尾英惠、落合俊则、林寺正俊等人展示了整本奈良皇朝经。在研究奈良王朝指定的所有佛经的过程中，我们对石山寺、台东书道馆、栃木县立博物馆、旭町历史博物馆等的经卷进行了调查，并推动了研究。国宝版《金刚陀罗尼经》（文化厅）和五一经版（正仓院精吾藏）的检查因国宝书借给其他图书馆而推迟至2025年。此外，前年启动的“奈良皇朝佛经数据库”的书目信息和抄写数据录入工作进展顺利。在奈良王朝制定的诸经研究中，组织了一个研究小组，对《金刚陀罗尼经》、《一斋法光经》等著作进行了文献学研究，并总结了研究成果。我们重点通过对藏文和三个汉译本的比较和检验来阐释原文，在这个过程中我们获得了大量的新知识。意外的好处是，日本奈良时期的佛典极有可能与唐代尤其是武周时期的思想状态有关，并且可以从这些佛典中窥见印度佛教的新动向。这不仅是通过对后藤博物馆所藏的《金刚般若经》进行调查而发现的新文献，原本被认为是《天平经》的抄本，而且还发现它是思想上与《金刚陀罗尼经》密切相关。这是看到这一点的结果。 2025年，我们计划将这两份文件汇编成Zenhon丛书出版。通过对正仓院精吾藏中的 750 卷五一经（一正一经）中发现的红字校样与后来平安镰仓抄本的经（金刚寺经、兴正寺经和七寺经）进行比较和对比，我们发现验证了日本古代佛经中存在两个系统（天表A系统和天表B系统）的可能性。