アリ社会の共同と対立に携わるコミュニケーション機構

蚂蚁社会中协作与冲突涉及的沟通机制

基本信息

批准号：
09044068
负责人：
辻瑞樹
金额：
$ 3.07万
依托单位：
University of Toyama
依托单位国家：
日本
项目类别：
Grant-in-Aid for international Scientific Research
财政年份：
1997
资助国家：
日本
起止时间：
1997 至 1998
项目状态：
已结题

项目摘要

進化生態学の理論によれば、アリなどの社会性昆虫のコロニー内にも様々な利害対立が生じ得ることが予測されている。我々は本共同研究において,コロニー内の共同的側面で個体間情報伝達が行われているのと同様に,対立的な局面でも様々なコミュニケーションが使われているのではないかとの見地に立ち,その機構の総合的(単に物質的基盤だけでなく,なぜそれが進化したのかそのメカニズムの解明も目指すという意味で)解明を目指した。主に東南アジア産のアリ類を用いて研究を展開したが,本共同研究で得られた最大の発見のひとつは,ハリアリの数種で,繁殖に関する地位(繁殖者いわゆる女王か,非繁殖者すなわちワーカーであるか)を巣の仲間に伝える難揮発性の炭化水素成分がアリの体表に存在することが明らかになったことである。さらに本年度には、沖縄産のトゲオオハリアリにおいてその物質が同定された。これまでアリでは女王物質(ワーカーの産卵を抑制するフェロモン)は同定されていなかったが、これらの炭化水素がおそらく女王物質であり、理論的考察からその機能は女王の存在をワーカーに知らせる単なる信号で,以前考えられていたようにワーカーをコントロールする武器ではないことが示唆された。本種トゲオオハリオアリに関しては、交尾行動やワーカー間の順位行動など、様々な局面で使われる情報伝達機構について詳細に研究した。結果、単女王制単婚性の社会性膜翅目で初めてワーカーによる産卵行動の相互ポリシングが存在することが明らかになった他、かねてよりの焦点であった、トゲオオハリアリ属に特異的な器官である翅芽痕の外分泌腺分泌物の機能も解明された。それは、予想されていた性誘引物質や女王物質ではなく、ワーカーが自らの繁殖の機会を奪う自己犠牲的なフエロモンであると判明した。化学分析は現在進行中であるが、理論的考察からこのような一見自虐的に見えるようなフェロモンの発達も、包括適応度を向上のためには望ましい女王の健康状態やポリシング能力を探るための手段であり、フェロモンは正直なシグナルである可能性が考えられた。本研究では、アリのコロニー内には自身の繁殖の機会を向上させるような情報伝達行動と同時に繁殖の機会を奪うようなアンビバレンツな情報伝達があることが判明した。これらの知見は、アリの社会における包括適応度の間接的な利益と、自身の繁殖による直接の利益の相対的な重要性の解明に大きく貢献するであろう。

根据进化生态学理论，在社会昆虫（例如蚂蚁）的殖民地中也可能发生各种利益冲突。在这项联合研究中，我们认为，正如殖民地的协作方面进行了个体之间的信息传输一样，在矛盾的情况下也使用了各种通信，并旨在阐明综合机制（从某种意义上说，它不仅是物质基础，而且是为了阐明其发展的机制）。这项研究主要是使用来自东南亚的蚂蚁进行的，从这项联合研究中获得的最大发现之一是，几种Hariari物种在蚂蚁表面上具有挥发性的碳氢化合物成分，无论是传达饲养者的繁殖状态还是所谓的女王还是非繁殖者或非育繁殖者还是工人）。此外，今年，该物质是在冲绳式出生的乌龟中确定的。到目前为止，蚂蚁尚未鉴定出皇后物质（抑制工人的卵子的信息素），但是这些碳氢化合物可能是女王物质，理论上的考虑表明，它们的功能仅仅是向工人的信号，可以使工人的存在告知女王的存在，而不是像以前认为的那样控制工人的武器。关于这种有角的ANG，我们详细研究了各个方面使用的信息传输机制，例如工人之间的交配行为和排名行为。结果，据揭示了工人对鸡蛋覆盖行为的相互警务是单次单向单向社会膜翅目中的第一个，也是孢子属的翼芽标记中外分泌腺分泌物的功能，这是一种特定于孢子属的器官，这是一种长期以来的焦点，也是一个长期以来的焦点。事实证明，它不是预期的吸引人或女王材料，而是一种自我牺牲的悲剧，使工人剥夺了自己的繁殖机会。化学分析目前正在进行中，但理论上的考虑表明，这种看似受虐狂的信息素的发展是探索女王的健康和警务能力的一种手段，这些能力是提高包容性适应性的理想的，并且信息素可能是诚实的信号。这项研究发现，在一个蚂蚁殖民地中，有矛盾的信息传播行为可以改善自己的繁殖机会，同时剥夺了他们繁殖的机会。这些发现将极大地促进包容性适应性在蚂蚁社会中的间接益处的相对重要性以及他们自身繁殖的直接益处。