明治中期における貧民をめぐる言説の総合的研究―小説及び紀行文との比較を通じて―

明治中期围绕穷人的话语综合研究——通过小说和游记的比较

• 批准号: 22KJ0700
• 负责人: 鶴田 奈月
• 金额: $ 0.83万
• 依托单位: The University of Tokyo
• 依托单位国家: 日本
• 项目类别: Grant-in-Aid for JSPS Fellows
• 财政年份: 2023
• 资助国家: 日本
• 起止时间: 2023-03-08 至 2024-03-31
• 项目状态: 已结题
• 来源: https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-22KJ0700/
• 关键词: 広津柳浪; 探報記; 青年文学; 文芸倶楽部; 貧民; 下層社会; 民友社; 『国民之友』; 『東京朝日新聞』; 松原岩五郎

本研究の目的は、明治20年代から30年代にわたる日本近代文学の諸相の一端を、下層社会や貧民という観点から解明することである。そのため今年度は、昨年度に引き続いて①下層社会や貧民等のキーワードに基づいて明治中期の新聞雑誌の言説調査を進めるとともに、あらたに②下層社会を扱った小説作品の研究発表を行なった。①前年度に行なった民友社発行の『国民之友』の記事調査の補完に加え、同社に近い青年たちが多く関係した雑誌『青年文学』内の言説も全号分確認した。調査成果は必要に応じて松原岩五郎『最暗黒之東京』の分析に組み込み、次年度に論文としてまとめる予定である。他方、実施計画通り悲惨・深刻小説流行期の文学状況を把握するため、あらたに『文芸倶楽部』の調査を開始し、創刊号から悉皆調査を行なった。こちらは未完了のため、次年度も継続予定である。②作品の具体的な分析については、広津柳浪の「雨」（明治35年）が貧民窟周辺を舞台としていることから、本作の下層社会にまつわる表現を把握する研究発表を行なった。先行する貧民窟探報記との比較によって、現実に根ざした探報記の報告とは大きく異なる貧民像が創出されていることを明らかにした。本発表により、創作と探報記の比較検討が手法として有効であると手応えを得られたので、次年度も他作品をとりあげ、諸文芸ジャンルをまたいで多角的に、貧民に関する表現の分析を進めていきたい。また、当初の計画外の成果としては、森鴎外没後100年に際して新出草稿・資料の解題に携わり、主に雑誌Die Grenzbotenの調査を担当した。

本研究的目的是从下层阶级和穷人的角度阐明 1890 年代至 1830 年代日本现代文学的各个方面。为此，今年我们继去年之后，（1）以下层社会、穷人等关键词为基础，对明治中期报刊杂志的话语进行了研究，（2）新提出了有关下层社会的小说的研究。 ① 除了对去年民游社出版的《国民之友》的文章进行补充调查外，我们还确认了涉及许多与自己关系密切的年轻人的杂志《少年文学》的所有期刊。公司。研究结果将根据需要纳入松原岩五郎的《最黑暗的东京》的分析中，并于明年整理成论文。另一方面，为了了解悲剧严肃小说盛行时期的文学状况，我们按计划启动了“文学社”的新调查，从第一期开始进行了彻底的调查。 。这项工作尚未完成，预计明年继续进行。 ② 关于作品的具体分析，由于八波广津的《雨》（明治35年）以贫民窟为背景，因此为了理解作品中与下层社会有关的表达而进行了研究性陈述。与以往的贫民窟探索记录对比发现，所描绘的贫困人口形象与现实的探索报告存在显着差异。通过这次演讲，我们确认了原作和研究回忆录的比较研究作为一种有效的方法，因此我们将在明年继续开展其他工作，并分析来自不同领域的与贫困相关的表达。我想继续前进。此外，作为原本计划外的一个成果，我参与了森鸥外逝世100周年新出版的草稿和资料的解读，主要负责《Die Grenzboten》杂志的研究。

项目成果

広津柳浪「雨」論 柳浪世界の下層民

柳广津“雨”论 - 柳世界的下层人民

• 发表时间: 2022
• 作者: 出口智之;鶴田奈月;ディ・マルコ・ルクレツィア;鶴田奈月
• 通讯作者: 鶴田奈月

〔新出〕ロセッティ家のダンテ受容に関する森鴎外草稿二葉 翻印と注釈

【新】森鸥外关于罗塞蒂家族接受但丁的两页草稿、音译和注释

• 发表时间: 2023
• 期刊: 『比較文学研究』
• 作者: 出口智之;鶴田奈月;ディ・マルコ・ルクレツィア
• 通讯作者: ディ・マルコ・ルクレツィア