国連憲章第１０３条の法構造－－国際憲法論の観点から－－

《联合国宪章》第一百零三条的法律结构——国际宪法理论的视角——

基本信息

批准号：
11J02806
负责人：
加藤陽
金额：
$ 1.02万
依托单位：
Osaka University
依托单位国家：
日本
项目类别：
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
财政年份：
2011
资助国家：
日本
起止时间：
2011 至 2013-03-31
项目状态：
已结题

项目摘要

本研究の目的は、国際憲法論の観点から、「国際連合加盟国のこの憲章に基く義務と他のいずれかの国際協定に基く義務とが抵触するときは、この憲章に基く義務が優先する」と定める第103条の法構造を検討することである。本年度はまず第103条の法構造を解明するため、(1)「優先する」の法的効果(2)優先の対象となる国際法規則の範囲、という二つの論点を検討した。(1)について、「優先する」が抵触する規範を無効にするという立場と抵触する規範は一時的に適用不能になるにすぎないという立場の対立が見られたため、国連における実行や条約法条約(1969年)の関連規定などを詳細に考察した。その結果、後者の立場が現在の国際社会で受け入れられている解釈であるとの結論に至った。この研究成果は大阪大学大学院国際公共政策研究科の紀要に論文として掲載された。(2)についての主な問題は、憲章上の義務が他の協定(条約)にのみならず慣習国際法にも優先するのかどうかである。学説は優先を否定する立場と肯定する立場に分かれているため、同条の起草過程に加えて、規範抵触に関する一般的原則や同条を実施する国連安全保障理事会決議などを詳細に分析し、検討を進めた。すでに考察は完成しており、平成24年度に発行される大阪大学大学院国際公共政策研究科の紀要に論文が掲載予定である以上の研究の意義は、第1に、国連憲章第103条の実証的かつ包括的な分析を、冷戦後の国連の新たな活動をふまえて行ったことであり、第2に、今後第103条の理論的検討を行う上での素材を提供することである。

本研究的目的是从国际宪法理论的角度确立：“如果联合国会员国在本宪章下的义务与任何其他国际协定下的义务发生冲突，则以本宪章下的义务为准”。宪章应优先。”考虑第 103 条的法律结构很重要，该条规定：今年，为了厘清第103条的法律结构，我们研究了两个问题：（1）“优先权”的法律效力；（2）优先权适用的国际法律规则的范围。关于（1），“优先权”使冲突规范无效的立场与冲突规范仅暂时不适用的立场（1969）之间存在冲突，并详细考虑了其他相关条款。由此得出的结论是，后一种立场是目前国际社会所接受的解释。该研究结果以论文形式发表在大阪大学国际公共政策研究生院公报上。关于（2）的主要问题是宪章义务是否不仅凌驾于其他协定（条约）之上，而且凌驾于习惯国际法之上。由于理论分为否认优先性和肯定优先性两种，我们将详细分析该条文的起草过程，以及有关规范冲突的一般原则和执行该条文的联合国安理会决议。考虑。这项研究已经完成，预计将在2012年出版的《大阪大学国际公共政策研究生院公报》上发表论文。这项研究的意义在于，首先，论证了《大阪大学国际公共政策研究科》第103条的规定。这是根据冷战后联合国的新活动进行的全面综合的分析。其次，它为今后对第一百零三条的理论检验提供了素材。