現代トルコにおけるアラウィー派の信仰隠し―知識の共有と秘匿に関する人類学的研究―

在现代土耳其隐藏阿拉维派信仰：关于知识共享和隐藏的人类学研究

• 批准号: 17J08254
• 负责人: 山﨑 暁
• 金额: $ 1.79万
• 依托单位: Kyoto University
• 依托单位国家: 日本
• 项目类别: Grant-in-Aid for JSPS Fellows
• 财政年份: 2017
• 资助国家: 日本
• 起止时间: 2017-04-26 至 2020-03-31
• 项目状态: 已结题
• 来源: https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-17J08254/
• 关键词: アラウィー派; シーア派; トルコ; 信仰隠し; 秘密; アラブ・アレヴィー

本研究は、現代中東のアラウィー派信徒にとって、外部に対する秘密主義の実践がいかなる意義をもつのかを解明することを目指している。ムスリムが安全保障・宗教上の理由により自らの信仰を第三者から秘匿する行為は「信仰隠し」（タキーヤ）として知られ、特にシーア派少数分派（アラウィー派、ドゥルーズ派など）の信徒が今日まで実践してきたとされてきた。しかし、各派をめぐる社会変化や派内のアクターの実践・解釈を視野に入れてその内実を問う研究はこれまで少なかった。本課題の２年目にあたる平成３０年度は、トルコ南部のアラウィー派コミュニティにおける長期の現地調査を通じたデータ収集を計画していたが、不安定な現地情勢を考慮してそれを変更し、これまでに代表者が得たデータに基づく議論の構築とそのアウトプットに専念した。現代のアラウィー派コミュニティでは、積極的な信仰実践、あるいは自派に対する過去の迫害に起因する慣習的行動として外部に対する秘匿を肯定する伝統主義的な立場と、同派独自（秘密）の教義・実践の存在自体を否定あるいは問題視し、主流派への接近を続ける改革主義的な立場への分極化が起きている、というのが議論の要旨である。その論拠としては、信徒からの聞き取り内容や同派信徒が運営する民間団体の出版物などを用いた。この研究成果は、１２月に京都で開催された地中海研究機関アジア連合の国際会議にてポスター発表を行ったほか、３月にパリで開催されたイスラーム研究の国際研究集会にて口頭発表を行った。秘密主義をめぐる派内の立場の違いに注目する本研究は、１９世紀のオリエンタリストによる先駆的な研究以来たびたび生産されてきた、「閉鎖的な共同体」という同派に対するステレオタイプに疑問を投げかけている点に最大の意義がある。

本研究旨在阐明对现代中东阿拉维派信徒实行对外保密的重要性。穆斯林出于安全和宗教原因向第三方隐瞒其信仰的行为被称为“隐瞒信仰”(taqiyya)，如今，这种行为在什叶派少数群体（阿拉维派、德鲁兹派等）成员中尤其常见。据说，一直实践到现在。然而，到目前为止，很少有研究考虑到每个教派周围的社会变化以及每个教派内参与者的实践和解释，来审视这些变化的真正本质。 2018财年，即该项目的第二年，我们原计划通过对土耳其南部阿拉维派社区进行长期实地调查来收集数据，但鉴于当地局势不稳定，我们改变了计划，代表们致力于建设基于他们获得的数据和输出的论点。在现代阿拉维派社区中，有一种传统主义立场，认为对外人保密是由于积极的宗教活动或过去对该教派的迫害而产生的一种习惯行为，而该教派独特的（秘密）教义和做法的论点是：改革派立场出现两极分化，否认或质疑世界的存在，并继续向主流靠拢。该论点基于对该教派成员的采访以及该教派成员经营的私人组织的出版物。该研究成果于12月在京都举行的亚洲地中海研究所协会国际会议上以海报形式展示，并于3月在巴黎举行的国际伊斯兰研究会议上进行了口头报告。这项研究聚焦于教派内部关于保密的立场差异，对自19世纪东方学先驱研究以来经常产生的教派作为“封闭共同体”的刻板印象提出了质疑。事实上