ローベルト・ムージルの神秘主義文学と２０世紀新映像芸術の登場

罗伯特·穆齐尔的神秘文学与20世纪新视觉艺术的出现

• 批准号: 17J03445
• 负责人: 宮下 みなみ
• 金额: $ 0.58万
• 依托单位: Keio University
• 依托单位国家: 日本
• 项目类别: Grant-in-Aid for JSPS Fellows
• 财政年份: 2017
• 资助国家: 日本
• 起止时间: 2017-04-26 至 2019-03-31
• 项目状态: 已结题
• 来源: https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-17J03445/
• 关键词: ローベルト・ムージル; 時間論; ナラトロジー; 現代オーストリア文学; 神秘主義; 文学と科学技術; エルンスト・マッハ; 神秘体験; 科学と文学

戦間期オーストリアの作家ムージルの創作の原動力は、映画をはじめとする新しいメディア技術との遭遇および中世以来の神秘主義の需要を契機として生まれた独自の形象的言語表現によって、人間の知覚の限界点を突破しようとする進取的な精神であった。このテーゼを論証すべく、本研究はさまざまなメディアが共通して不可避的に抱合することとなるナラトロジーの問題に取り組んだ。『特性のない男』（1930/32）において、引き延ばし・反復・科学的時間・一回性といった通常は両立しがたい複数の時間感覚を抱合する客観的基準として、ムージルは1913年8月から始まる歴史的〈一年〉という時間的枠組みを必要とした（Honold 2013）。本研究はこの観点を出発点に、本作品が〈一年〉という時間的枠組みを置いたにもかかわらず、その環を閉じられなかったことの意味を考え、ムージルの詩学の本質を問い直している。この作品が未完にとどまった最たる要因は、何よりも作品に内在する理念である「可能性感覚」―現在通用している概念や法則を唯一絶対のものと見做すことなく、現実世界には現れていないものの、可能性として常に潜在している、世界の他の面へと思考を広げていこうとする意識の力―そのものにある。しかし視点を変えれば、〈一年〉が完成しなかったからこそ、ムージル独自の理念は貫かれたことになる。このような暦にまつわるいわば未完結性の詩学は、一年物という物語構造を借りつつそれを換骨奪胎しており、ただ既成の物語構造の解体のみに終始しないのである。ムージルは直線的な語りの形式を乗り越えようという意識を強く持っていたが、突き詰めれば、彼の文学とその理念にも、時系列的・因果的・直線的な文学史観を乗り越えていく要素が織り込まれているのだった。以上のナラトロジーに関する考察は、他メディアとの比較の際の確たる基盤として本研究の根幹を成す観点を形成した。

两次世界大战期间奥地利作家穆齐尔的创作原动力是其独特的比喻性语言表达，这种表达源于他在接触电影等新媒体技术和中世纪以来对神秘主义的需求，探索人类的极限。这是一种寻求突破的进取精神。为了证明这一论点，本研究解决了叙事学的问题，叙事学是各种媒介的共同且不可避免的结合。穆齐尔在《没有特征的人》（1930/32）中于1913年8月提出了一种客观标准，它融合了通常不相容的多种时间感，例如延长、重复、科学时间和一次性性。首先是历史年份的时间框架（Honold 2013）。本研究以这一视角为出发点，思考这部作品在“一年”的时间框架下未能闭合这一循环的意义，并重新思考穆齐尔诗学的本质。这部作品迟迟未完成的主要原因，首先是作品所固有的理念，“一种可能性感”。它在于意识将思维扩展到世界其他方面的力量，而这种力量并不存在。明显但总是潜在的可能性。但如果换个角度来看，正是因为《一年》没有完成，才得以贯彻了穆齐尔独特的哲学。这种与历法相关的未完成诗学借用了一年故事的叙事结构并加以替代，而并非最终简单地拆解既定的叙事结构。穆齐尔强烈地想要克服线性的叙事形式，但最终他的文学和他的哲学也包含了超越文学史的时间顺序、因果关系和线性观点的元素。上述关于叙事学的考虑形成了一个视角，构成了本研究的基础，并作为与其他媒体进行比较的坚实基础。

项目成果

Grenze-Ueberschreiten: Analyse der Raumdarstellungen in "Die Versuchung der stillen Veronika" und "Der Mann ohne Eigenschaften"

Grenze-Ueberschreiten：分析“Die Versuchung der stillen Veronika”和“Der Mann ohne Eigenschaften”中的Raumdarstellungen

• 发表时间: 2018
• 期刊: West-oestliche Raumfigurationen: Wohnen-Unterwegssein
• 作者: 槙野翔;槙野翔;Minami Miyashita
• 通讯作者: Minami Miyashita

解体していく〈一年〉が形づくる理念―ムージル「特性のない男」における時間感覚と非完結性の詩学

一年的瓦解所塑造的思想：穆齐尔《没有特征的人》中的时间感与残缺诗学

• 发表时间: 2018
• 作者: 槙野翔;槙野翔;Minami Miyashita;宮下みなみ
• 通讯作者: 宮下みなみ