脊椎動物における認知能力の進化　～魚類を対象とした実験的アプローチ～

脊椎动物认知能力的进化～以鱼类为对象的实验方法～

基本信息

批准号：
16J09486
负责人：
堀田崇
金额：
$ 1.08万
依托单位：
Osaka City University
依托单位国家：
日本
项目类别：
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
财政年份：
2016
资助国家：
日本
起止时间：
2016-04-22 至 2018-03-31
项目状态：
已结题

项目摘要

本研究では、脊椎動物において認知能力がどのような要因によって進化してきたのかを明らかにすることを目的とした。対象としては実験も行いやすく、また社会性も多様な魚類を用いた。注目した認知能力は「推移的推察能力」である。この能力は例えば「Ａ＞ＢかつＢ＞ＣからＡ＞Ｃ」を導く、というものである。これまで魚類において推移的推察能力を検証した実験はいくつかあるが、そのいずれもが同種個体の闘争を刺激としていた。そのため、刺激の強度や実験設定を統一することが難しく、種間比較は困難であった。そこで私は、ホンソメワケベラを対象として、哺乳類や鳥類と同様の方法（オペラント条件付け学習）で推移的推察能力の検証を行うことを目指した。予備実験の結果から、「Ａ＜Ｂ、Ｂ＜Ｃ、Ｃ＜Ｄ、Ｄ＜Ｅ」から「Ｂ＜Ｄ」を導くことが示唆されていた。しかし、この順序では最後にＤで報酬を得たという経験がある。そこで、逆の順序で実験を行ったところ、ＢＤテストでＤを有意に選択しなかった。このことは本種が負刺激をもとに刺激を選択したことを示しているかもしれない、と考え実験を行った。その結果、正刺激と新規の刺激が提示されたときはランダムに選択したが、負刺激と新規の刺激だと有意に負刺激を選択した。このことは逆の順序で学習した時に、学習が上手くいかなかったことを支持している。以上の実験から、本種において推移的推察能力の検証を行うためには、順序を逆にする以外の方法で実験を行う必要があることが分かった。そこで今後は、ＢＤテスト後に「Ｅ＜Ａ」を学習させるという方法で検証を行うこととする。これにより、関係性は崩れ、ＢＤテストの選択はランダムになると考えられる。

这项研究的目的是阐明导致脊椎动物认知能力进化的因素。作为实验对象，我们使用易于进行实验且具有多种社会特征的鱼。我们关注的认知能力是“传递推理能力”。例如，这种能力可以从 A>B 和 B>C 导出“A>C”。迄今为止，已经有几个实验测试了鱼类的传递推理能力，但它们都使用同一物种个体之间的冲突作为刺激。因此，很难标准化刺激强度和实验设置，从而使种间比较变得困难。因此，我的目的是使用类似于哺乳动物和鸟类的方法（操作性条件反射学习）来验证濑鱼的传递推理能力。初步实验结果表明，“B<D”可以由“A<B、B<C、C<D、D<E”推导出来。不过按照这个顺序，我有最后获得D奖励的经历。因此，当以相反顺序进行实验时，在BD测试中D没有被显着选择。我们进行了一项实验，认为这可能表明该物种基于负面刺激来选择刺激。结果，当出现正刺激和新刺激时，他们会随机选择，但当出现负刺激和新刺激时，他们会显着选择负刺激。这支持了这样的观点：以相反的顺序学习时学习并不成功。从上述实验中，我们发现，为了验证该物种的传递推理能力，需要采用倒序以外的方法进行实验。因此，今后我们将通过BD测试后让机器人学习“E<A”来进行验证。人们认为这会导致关系崩溃并且 BD 测试的选择变得随机。