１６－１８世紀フィレンツェの美術史記述とウフィツィ美術館成立に関する総合的研究

全面研究佛罗伦萨16至18世纪艺术史描述及乌菲兹美术馆的建立

基本信息

批准号：
16J07626
负责人：
古川萌
金额：
$ 1.33万
依托单位：
Tokyo National University of Fine Arts and Music
依托单位国家：
日本
项目类别：
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
财政年份：
2016
资助国家：
日本
起止时间：
2016-04-22 至 2019-03-31
项目状态：
已结题

项目摘要

研究計画においては、18世紀フィレンツェにおけるトスカーナ大公レオポルド一世とルイージ・ランツィの活動を精査する予定であった。しかし、昨年度予定していた17世紀フィレンツェにおけるレオポルド・デ・メディチ枢機卿とフィリッポ・バルディヌッチの活動に関する研究がほぼ手つかずであったことを重く見て、今年度は昨年度完了できなかった後者の課題を遂行することとした。『素描美術家たちの消息』（以下『消息』）は、フィレンツェで素描コレクションを管理していた鑑定家バルディヌッチが、ヴァザーリの『美術家列伝』をアップデートするかたちで出版したものである。バルディヌッチは『消息』の執筆に際して、素描の鑑定の際には作品を自分の目で直接観察することが肝要であると述べている。報告者はここに同じく作品の直接性を重要視したヴァザーリの影響を指摘した。というのも、ヴァザーリもまた多くの美術家たちの素描を集めたコレクターであり、それを見るように促す記述が『美術家列伝』に頻出するからである。ヴァザーリが作品の直接性を重要視したことは、彼の「素描集」からも読み取れる。そこで彼は、素描をページに貼り付けるのみならず、その周辺をさまざまな枠で装飾し、まるで聖遺物のように扱っているのである。つまり、素描が実際に美術家の手によって触れられ、描画されたという事実は、ヴァザーリにとって非常に重要であったのだ。一方、バルディヌッチは制作時よりも観察における直接性に意識を向けている。彼は著書のなかで作品を観察することを「目で触れる」と表現し、実際の素描がほどこされた紙に鑑賞者が（視線で）触れることに重きを置いた。これらの読解から報告者は、美術家が手ずから制作した素描を、鑑賞者がまた触れるように享受することで、美術家の「聖性」が継承されるとバルディヌッチが考えたのだと結論した。

该研究计划是仔细研究托斯卡纳大公利奥波德一世和路易吉·兰齐在 18 世纪佛罗伦萨的活动。然而，考虑到去年计划对红衣主教莱奥波尔多·德·美第奇和菲利波·巴尔迪努奇在 17 世纪佛罗伦萨的活动进行的研究基本上没有受到影响，今年我们将重点关注去年未能完成的后一项任务。我决定执行它。《绘画艺术家新闻》（以下简称《新闻》）由在佛罗伦萨管理绘画收藏的鉴赏家巴尔迪努奇出版，作为瓦萨里《艺术家传记》的更新.”巴尔迪努奇在写《消失》时表示，在评价一幅画时，必须用自己的眼睛直接观察作品。主持人还指出了瓦萨里的影响，他的作品也很重视直接性。这是因为瓦萨里也是一位收藏许多艺术家画作的人，他的《艺术家传》中经常出现鼓励人们观看这些画作的描述。瓦萨里在他的作品中对直接性的重视可以从他的“图画”中看出。因此，他不仅将自己的画作粘贴到纸上，还用各种画框装饰周围的区域，将它们视为圣物。换句话说，这些图画实际上是由艺术家触摸和绘制的，这一事实对瓦萨里来说极其重要。另一方面，巴尔迪努奇在观察中比在制作中更注重直接性。在他的书中，他将观察作品的行为称为“用眼睛触摸它”，强调观看者对实际绘画所用纸张的触摸（用他们的目光）。根据这些解读，记者得出的结论是，巴尔迪努奇相信，观众触摸并欣赏艺术家亲手创作的画作，就会继承艺术家的“神圣性”。