戦略的排斥を支える心理・神経基盤の解明

阐明支持战略排斥的心理和神经基础

基本信息

批准号：
16J07018
负责人：
玉井颯一
金额：
$ 1.22万
依托单位：
Nagoya University
依托单位国家：
日本
项目类别：
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
财政年份：
2016
资助国家：
日本
起止时间：
2016-04-22 至 2018-03-31
项目状态：
已结题

项目摘要

最終年度である本年度は、昨年度までに得られた成果を論文として投稿するとともに、戦略的排斥を行使する心理基盤を明らかにするための行動実験を行った。これまでの研究では、孤立させられた個人だけではなく、他者を孤立させる個人もまた心的苦痛（社会的痛み）を経験することが明らかにされてきた。しかしながら、他者を孤立させることに苦痛を感じるはずの人間が、なぜ他者を排斥できるのか、その心理プロセスは明らかにされていなかった。そこで、トロッコ問題や歩道橋問題に代表されるような道徳的ジレンマの枠組みに基づき、多数者に利益をもたらすことを目的として排斥が行使される場合、排斥に伴う社会的痛みは抑制されると予測し、意思決定課題のパラダイムを援用した実験室実験によって検証した。その結果、(a) 集団に多くの利益をもたらす個人ほど排斥の対象として選出されにくいこと、(b) 集団に多くの利益をもたらす人物を排斥する際、より強い社会的痛みを経験することが明らかとなった。これらの結果は、道徳的ジレンマ状況における個人の心理プロセスと一貫するものであった。このことから、他者を排斥する背後には、「最大多数の最大幸福」と表現されるような功利主義的な動機が心理基盤として存在している可能性が示唆された。今後は、当初予定していた集団としての利益を高めるために排斥の対象を決定するまでの神経プロセスを検討し、排斥者の心理プロセスをより精緻に検討することが求められる。

今年，即该项目的最后一年，我们以论文的形式提交了去年获得的结果，并进行了行为实验，以阐明实施策略排斥的心理基础。此前的研究表明，不仅孤立的个体，孤立他人的个体也会经历心理痛苦（社会痛苦）。然而，人们本应因孤立他人而感到痛苦，但却能够排斥他人，其心理过程尚不清楚。因此，基于电车问题和人行天桥问题等道德困境的框架，我们预测，当为了使大多数人受益而实行排斥时，与排斥相关的社会痛苦将被抑制，这一点通过以下事实得到了验证。使用决策任务范式的实验室实验。结果，（a）为群体带来更多利益的个体被排斥的可能性较小，（b）为群体带来更多利益的个体在被排斥时会经历更强烈的社会痛苦。这些结果与道德困境中个体的心理过程是一致的。这表明，排斥他人背后可能有一个心理基础，一种表现为“最大多数人的最大幸福”的功利主义动机。未来，有必要按照原计划研究决定排斥谁的神经过程，以增加群体的利益，并更详细地研究排斥者的心理过程。

项目成果

期刊论文数量（0）

专著数量（0）

科研奖励数量（0）

会议论文数量（0）

专利数量（0）

制度的制裁としての社会的排斥はなぜ支持されるのか：刑法理論上の根拠と集団主義傾向との関連から

社会排斥作为制度制裁为何得到支持？：从刑法的理论基础及其与集体主义倾向的关系看

DOI：
发表时间：
2016
期刊：
影响因子：
0
作者：
Kazuki Takahashi;Pablo J. Ross;Ken Sawai;Kazuki Takahashi;Kazuki Takahashi;Ryuichi Tamai & Tasuku Igarashi;玉井颯一・五十嵐祐;玉井颯一・五十嵐祐
通讯作者：
玉井颯一・五十嵐祐

Why is ostracism operated as a legal sanction in school setting? A cross-cultural study of the relationship between collectivism and endorsement of ostracism

为什么学校环境中的排斥是一种法律制裁？

DOI：
发表时间：
2017
期刊：
影响因子：
0
作者：
Kazuki Takahashi;Pablo J. Ross;Ken Sawai;Kazuki Takahashi;Kazuki Takahashi;Ryuichi Tamai & Tasuku Igarashi
通讯作者：
Ryuichi Tamai & Tasuku Igarashi

Why is ostracism adopted as a legal sanction? The effect of different rationales based on criminal law theory.

为什么排斥作为法律制裁？

DOI：
发表时间：
2016
期刊：
影响因子：
0
作者：
Kazuki Takahashi;Pablo J. Ross;Ken Sawai;Kazuki Takahashi;Kazuki Takahashi;Ryuichi Tamai & Tasuku Igarashi;玉井颯一・五十嵐祐;玉井颯一・五十嵐祐;玉井颯一・五十嵐祐
通讯作者：
玉井颯一・五十嵐祐

Shunning for everyone: Does utilitarian rationale justify ostracism?

回避所有人：功利主义理由是否证明排斥是正当的？