「基礎づけ」概念に基づく形而上学的方法論の正当化と、その科学哲学・倫理学への応用

基于“基础”概念的形而上学方法论的论证及其在科学哲学和伦理学中的应用

• 批准号: 15J07514
• 负责人: 北村 直彰
• 金额: $ 2.83万
• 依托单位: Kyoto University
• 依托单位国家: 日本
• 项目类别: Grant-in-Aid for JSPS Fellows
• 财政年份: 2015
• 资助国家: 日本
• 起止时间: 2015-04-24 至 2018-03-31
• 项目状态: 已结题
• 来源: https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-15J07514/
• 关键词: 現代形而上学; 科学哲学; 倫理学; 基礎づけ; 本質; 存在的構造実在論; 福利; 死; 新アリストテレス主義; 自然主義; 哲学方法論; 構造実在論; 価値論; 分析形而上学; アプリオリ

本年度は、前年度までの基礎的な研究によって整備した形而上学的諸概念を、科学哲学と倫理学の問題に応用する研究を行った。科学哲学の問題への応用に関しては、昨年度に引き続き、森田紘平氏（京都大学文学研究科）との共同研究を行うことにより、以下の成果を得た。まず、存在的構造実在論が抱える諸問題を具体的な事例をもとに整理し、それらの諸問題の源泉が存在的構造実在論の依拠する形而上学的概念の不明確さにあることを確認した。次に、そうした形而上学的概念を明確化し、存在的構造実在論の主張の再定式化を提案するとともに、現代物理学から得られる経験的知見がどの程度その主張を支持すると考えられるかを明らかにした。これらの成果は、現代物理学が示す経験的事実からどのような論証過程を経て存在的構造実在論の形而上学的主張が正当化されうるのか、という問いへの解答を与えるものである。倫理学の問題への応用に関しては、死の害悪をめぐる問題を事例として、福利的価値が特定の出来事に帰属される際の形而上学的基盤について考察した。特に、死後の無と誕生前の無の対称性に基づいて死の害悪を否定したルクレティウスの議論を検討することにより、以下の成果を得た。まず、ルクレティウスの議論を死の価値に関する論証として再構成する仕方を検討し直し、出来事の形而上学的特性と価値論的特性を結びつけるテーゼが担っている役割を明確化した。次に、ルクレティウス的論証に対する二つの反論（対称説と非対称説）がそれぞれ抱えている問題点を整理し、非対称説の既存の戦略をより穏健なかたちで立て直しうることを確認するともに、死の害悪についての典型的な説明である剥奪説のもとでその新たな戦略を具体的に展開するための方策を提案した。これらの成果は、基礎づけに対応する形而上学的説明が倫理学的探究において果たしうる役割を明らかにすることに寄与するものである。

今年，我们进行了研究，将前一年基础研究中形成的各种形而上学概念应用于科学哲学和伦理学问题。关于科学哲学问题的应用，从去年开始，我们与森田航平（京都大学文学研究科）进行了共同研究，并获得了以下成果。首先，我们通过具体事例来梳理存在结构实在论所面临的问题，并确认这些问题的根源在于存在结构实在论所依赖的形而上学概念的不明确。接下来，我们澄清这些形而上学概念，提出对存在结构实在论主张的重新表述，并澄清从现代物理学中获得的经验发现在多大程度上被认为支持这一主张。这些结果为如何使用现代物理学提出的经验事实来证明存在结构实在论的形而上学主张的问题提供了答案。关于伦理学在问题上的应用，我以死亡危害问题为例，思考了福利价值归因于特定事件的形而上学基础。特别是，通过检验卢克莱修的论点，卢克莱修基于死后虚无与出生前虚无之间的对称性来否认死亡的危害，我们得到了以下结果。首先，我重新考虑了如何将卢克莱修的论证重建为关于死亡价值的论证，并澄清了该命题在连接事件的形而上学和价值论属性方面所发挥的作用。接下来，我将梳理卢克莱修论证的两种反对意见（对称理论和非对称理论）各自存在的问题，并确认非对称理论的现有策略可以以更温和的形式重建。剥夺理论是对伤害的典型解释，我们提出了具体开发这一新策略的方法。这些结果有助于澄清与基础相对应的形而上学解释在伦理探究中可以发挥的作用。

项目成果

死に固有な害はあるか――対称性問題の検討

检验对称性问题有什么固有的危害吗？

• 发表时间: 2018
• 作者: Yuanzheng Zhu;Seiichi Takami;Daisuke Hojo;Nobuaki Aoki;Tsutomu Aida;Tadafumi Adschiri;Naoaki KITAMURA;Naoaki KITAMURA;北村直彰
• 通讯作者: 北村直彰

存在的構造実在論の概念的基盤と経験的根拠

存在结构实在论的概念基础和经验基础

• 发表时间: 2017
• 作者: 北村直彰;北村直彰・森田紘平
• 通讯作者: 北村直彰・森田紘平

「科学的形而上学」のプログラムとその問題

“科学形而上学”的纲领及其问题

• 发表时间: 2016
• 作者: Yuanzheng Zhu;Seiichi Takami;Daisuke Hojo;Nobuaki Aoki;Tsutomu Aida;Tadafumi Adschiri;Naoaki KITAMURA;Naoaki KITAMURA;北村直彰;北村直彰・森田紘平;北村直彰;北村直彰
• 通讯作者: 北村直彰

現代形而上学の方法論と概念的基盤――実在論的観点から

现代形而上学的方法论和概念基础：从现实主义的角度来看

• 发表时间: 2016
• 作者: Yuanzheng Zhu;Seiichi Takami;Daisuke Hojo;Nobuaki Aoki;Tsutomu Aida;Tadafumi Adschiri;Naoaki KITAMURA;Naoaki KITAMURA;北村直彰;北村直彰・森田紘平;北村直彰
• 通讯作者: 北村直彰

Defending Priority Views from the Gunk/Junk Argument

从垃圾/垃圾争论中捍卫优先观点

• DOI: 10.1007/s11406-015-9664-9
• 发表时间: 2016
• 期刊: Philosophia: Philosophical Quarterly of Israel
• 作者: Yuanzheng Zhu;Seiichi Takami;Daisuke Hojo;Nobuaki Aoki;Tsutomu Aida;Tadafumi Adschiri;Naoaki KITAMURA;Naoaki KITAMURA
• 通讯作者: Naoaki KITAMURA