下部マントル全領域における構成鉱物中の鉄含有量と価数決定

测定整个下地幔组成矿物中的铁含量和价态

基本信息

批准号：
07J10682
负责人：
新名良介
金额：
$ 1.73万
依托单位：
Tokyo Institute of Technology
依托单位国家：
日本
项目类别：
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
财政年份：
2007
资助国家：
日本
起止时间：
2007 至 2009
项目状态：
已结题

项目摘要

本年度は主題目である「下部マントル全領域における構成鉱物中の鉄含量と価数決定」に対し、研究を遂行していく中で明らかになった課題「LHDACに生じる化学的不均質の低減」に対し集中して研究を実施した。本研究題目の達成には、レーザー加熱式ダイヤモンドアンビルセル(LHDAC)の利用が不可欠である。しかしLHDACは下部マントル全領域に相当する様な、非常に高い温度圧力を発生させられる一方で、マルチアンビルセルと比べて試料内の温度勾配が大きい。さらにその温度勾配が化学的な不均質も引き起こし、様々な物性や分配係数の決定を妨げることが知られている。本年度発表したSinmyo and Hirose(2010 PEPI)は、温度勾配と化学的不均質がいかにデータの精度を落とすか、そして、いかにしてそれを軽減するかに切り込んだほとんど世界初といっていい論文である。実験では下部マントルの典型的な鉱物を様々な試料室構成のLHDACで合成し、回収試料をFE-EPMAとTEMで分析した。その結果、従来一般的に用いられてきた粉体のレーザー吸収剤を用いた試料中に強い化学的不均質が観察された一方で、金属箔で包んだ試料は比較的均質であった。後者の試料内では分配係数のばらつきも抑えられており、試料内の温度勾配も比較的小さかったことを示唆している。本研究の成果は、LHDACを用いて精度の高い実験結果を得るために必要不可欠なもので、自身の研究題目に限らず、幅広い意義を持つものである。

今年的主题是“测定整个下地幔中组成矿物的铁含量和价态”，通过研究明确的问题是“减少 LHDAC 中发生的化学不均匀性”。我们的研究重点是这个话题。使用激光加热金刚石砧室 (LHDAC) 对于实现这一研究目标至关重要。然而，虽然 LHDAC 可以产生与整个下地幔区域相对应的极高温度和压力，但样品内的温度梯度大于多砧室的温度梯度。此外，众所周知，温度梯度会导致化学不均匀性，这阻碍了各种物理性质和分配系数的测定。 Sinmyo 和 Hirose 今年发表的论文（2010 PEPI）几乎是世界上第一篇研究温度梯度和化学不均匀性如何降低数据准确性以及如何降低这种情况的论文。实验中，利用具有各种样品室配置的LHDAC合成了下地幔的典型矿物，并使用FE-EPMA和TEM对回收的样品进行了分析。结果，使用常用的粉末激光吸收剂的样品中观察到强烈的化学不均匀性，而用金属箔包裹的样品则相对均匀。后一个样品中分配系数的变化也受到抑制，这表明样品内的温度梯度也相对较小。这项研究的结果对于使用LHDAC获得高精度的实验结果至关重要，并且不仅对我自己的研究课题具有广泛的意义。