神聖ローマ帝国とスイスにおける日本の宗教政策の受けとめ方－「宗派化」に注目して－

神圣罗马帝国和瑞士如何看待日本的宗教政策 - 以“宗派化”为中心 -

基本信息

批准号：
12J04698
负责人：
大場はるか
金额：
$ 1.16万
依托单位：
Kyoto University
依托单位国家：
日本
项目类别：
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
财政年份：
2012
资助国家：
日本
起止时间：
2012-04-01 至 2015-03-31
项目状态：
已结题

项目摘要

本年度は前年度に続き、京都大学を拠点に研究を続けた。前年度の3月に行った史料調査の成果をもとに5月に大阪大学で開催された学会に参加し、日本関係のイエズス会劇と日本人殉教者の絵画とがドイツ語圏南部で密に連動し、当地域のカトリック信者の信仰強化のところで大きな役割を果たしていたことを報告した。また、研究計画を提出した時点では予定していなかったが、スイスのチューリヒの改革派によって1624年に出された演劇禁止令を追加で分析し、近世の演劇が同時代の人々によって影響力のあるメディアとみなされていたことを確認した。この作業を通して演劇という観点からも「宗派化」について考察を深め、演劇の繁栄と禁止とがドイツ語圏南部の日本認識の広がりに影響していたことを明らかにした。この成果は1月に東京経済大学で開催された学会で報告した。この他、本年度は近世のドイツ語圏南部にみられた「ザビエル崇敬」と日本認識の広がりとの関係を調査した。まずザビエル崇敬そのものについて詳しく調べ、フランシスコ・ザビエルの聖人としての「役割」が当地域では多岐に渡っていたことを確認した（ペストの守護聖人、死の守護聖人、インドと日本の守護聖人など）。この成果は2月末にスイスのベルン/ルツェルンで開催された演劇史学会で報告した。また、このザビエル崇敬と日本認識とがドイツ語圏ではどのように関係していたかを調べ、3月末に福岡で開催された学会で発表した。今後は特別研究員PDとして3年間行ってきた研究成果をもとに、ティロール伯領と南西ドイツの日本認識について調査を行いたい。この目的のため、昨年度と本年度の研究成果をもとにドイツ学術交流会（DAAD）の再招待奨学金とルートヴィヒ・ボルツマン新ラテン語研究所（オーストリア）の研究奨学金に応募したところ、これらを獲得できたため、来年度の4月からは日本の大学に所属しつつ、半年間の在外研究を行う。

今年和去年一样，我在京都大学继续进行研究。根据前年3月份的史料研究结果，我们参加了5月份在大阪大学举行的学术会议，了解到与日本有关的耶稣会戏剧和日本烈士画在德国南部展出——他报告说，他们密切合作，在加强该地区天主教徒的信仰方面发挥了重要作用。虽然我在提交研究计划时并没有打算这样做，但我也会对1624年瑞士苏黎世改革者颁布的戏剧禁令进行额外的分析，确认它被认为是某种媒体。通过这部作品，他从戏剧的角度加深了对“宗派化”的思考，并阐明了戏剧的繁荣和禁制影响了南部德语区对日本的认知传播。这些结果是在一月份在东京经济大学举行的学术会议上报告的。此外，今年我们还调查了近代早期南部德语地区的“泽维尔崇拜”与日本意识传播之间的关系。首先，我们详细调查了泽维尔本身的崇拜情况，并确认方济各·泽维尔作为圣人的“角色”在该地区是多种多样的（瘟疫守护神、死亡守护神、印度和日本的守护神等）。这些结果于二月底在瑞士伯尔尼/卢塞恩举行的戏剧历史学会上报告。我们还调查了德语国家对泽维尔的崇敬与对日本的看法之间的关系，并在三月底于福冈举行的学术会议上公布了结果。今后，我想以我作为特别研究员PD三年来的研究成果为基础，对蒂罗尔县和德国西南部的日本认知进行研究。为此，我根据去年和今年的研究成果，申请了德国学术交流协会（DAAD）的重新邀请奖学金和路德维希·玻尔兹曼新拉丁研究所（奥地利）的研究奖学金，并获得了两项奖学金。结果，从明年4月开始，我将在日本的一所大学挂靠，同时在海外进行六个月的研究。