クサトベラの種子散布様式の異なる2型が同所的に出現するメカニズムの解明

阐明两种种子传播方式不同的类型同域出现的机制

基本信息

批准号：
12J00375
负责人：
榮村奈緒子
金额：
$ 1.15万
依托单位：
Rikkyo University
依托单位国家：
日本
项目类别：
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
财政年份：
2012
资助国家：
日本
起止时间：
2012 至 2013
项目状态：
已结题

项目摘要

表現型多型は、多くの生物でみられる現象であり、環境変動に対する集団を維持する適応機構や種分化をもたらす要因となる。海岸植物のクサトベラには果実が水に浮くコルクと鳥が食べる果肉を持っコルク型と果肉のみをもつ無コルク型の二型が存在する。果実型は個体によって一定し、二型は集団内で混在して生育している。本研究の大きな目的は、この二型における適応機構を理解することである。前年度の研究では、この二型の機能的役割を明らかにするために、二型の分布と海流と鳥による種子散布能力を比較した。その結果、二型の分布は南西諸島と小笠原諸島に広く見られ、砂浜でコルク型、海崖で無コルク型の出現頻度が高いことが示された。また、コルク型果実は海流散布に、無コルク型果実が鳥散布に優れた潜在的能力をもつことが海水浮遊実験と果実形態の比較から示された。今年度は、RAD-seq法を用いた遺伝解析を行い、この二型の遺伝的分化の程度と遺伝子流動量の違いを調べた。解析には南西諸島5島と小笠原諸島1島の95個体(コルク型51個体、無コルク型39個体、中間型5個体)を用いた。その結果、型間および島間で空間的遺伝構造が見られないこと、型間で遺伝的交流があることが明らかになった。つまり、異なった果実型を示す個体は、互いに隠蔽種ではなく、種内変異であると考えられた。また、コルク型は約300km以上離れた島間の遺伝子流動量が無コルク型よりも高い値をしめした。このことから、海流散布能力の優れたコルク型は、鳥散布能力に優れた無コルク型よりも島間の分散能力が優れていると考えられた。

表型多态性是在许多生物体中观察到的一种现象，是维持种群免受环境变化影响的适应机制，也是导致物种形成的因素。沿海植物有两种类型，一种是软木塞型水果，其软木漂浮在水中，其果肉可供鸟类食用；另一种是无软木塞型水果，其仅含有果肉。果实类型根据个体而固定，并且两种类型在种群内共同生长。本研究的主要目的是了解这种二态性的适应机制。在前一年的研究中，我们比较了这种二态性的分布及其通过洋流和鸟类传播种子的能力，以阐明这种二态性的功能作用。结果表明，2型在南西群岛和小笠原群岛广泛分布，软木型多出现在沙滩上，无软木型多出现在悬崖上。此外，海水漂浮实验和果实形态比较表明，软木塞形状的果实具有良好的洋流传播潜力，无软木塞的果实具有良好的鸟类传播潜力。今年，我们使用RAD-seq方法进行遗传分析，以研究这两种类型之间的遗传分化程度和基因流差异。该分析使用了来自南西群岛 5 个岛屿和小笠原群岛 1 个岛屿的 95 个个体（51 个软木型、39 个非软木型和 5 个中间型）。结果表明，类型或岛屿之间没有观察到空间遗传结构，并且类型之间存在遗传交换。换句话说，表现出不同水果类型的个体被认为是种内变异，而不是隐秘物种。此外，软木类型中相距超过300公里的岛屿之间的基因流量高于非软木类型。由此认为，具有优异洋流扩散能力的软木塞型比具有优异鸟类扩散能力的无软木塞型在岛屿之间的扩散能力更好。