非平衡系における秩序形成:両親媒性分子の自己組織化と緩和過程

非平衡系统中的有序形成：两亲分子的自组织和弛豫过程

基本信息

批准号：
08J10527
负责人：
下川直史
金额：
$ 1.15万
依托单位：
Kyoto University
依托单位国家：
日本
项目类别：
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
财政年份：
2008
资助国家：
日本
起止时间：
2008 至 2010
项目状态：
已结题

项目摘要

本研究の目的はソフトマターが作る秩序構造の形成を明らかにすることにある。特に、界面活性剤やリン脂質といった両親媒性分子が自発的に形成する多くの自己集合構造の形成要因に注目する。このソフトマターの秩序形成の解明には実験と理論の両面からのアプローチが不可欠である。本年度は昨年度に引き続き、電荷脂質と中性脂質からなるリン脂質二重膜における相分離を実験・理論の両方から明らかにした。電荷脂質を含む系では中性リン脂質のみからなる二重膜よりも相分離が起きにくいことがわかった。これは電荷脂質同士の間に働くクーロン斥力が原因であると考えられる。そのため、ベシクル外部から脂質が持つ電荷を遮蔽するために塩を添加したところ、相分離が誘起されることがわかった。さらに、塩の添加による浸透圧と膜の自発曲率の変化により、電荷脂質を多く含むドメインが自発的にベシクルの内側へ出芽(バディング)することを見出した。また、塩の添加による相分離領域の拡大をPoisson-Boltzmann方程式に基づいたモデルにより説明した。これらの結果は論文としてまとめ、Chemical Physics Letters誌にて発表した。また、上記の実験ではベシクル外部から塩を添加しているため、ベシクル内外で塩濃度差が生じている。そのため、二重膜を構成している二枚の単分子膜は異なる静電ポテンシャルを感じていると考えられる。この状況は実際の細胞と等価であるため、内外で塩濃度が異なる場合の相分離挙動を考えることは重要である。現在は二重膜を構成する二枚の単分子膜が異なる塩濃度の溶液に触れているおり、特に二枚の単分子膜が静電相互作用を介して結合している場合の相分離挙動を理論的に解析している。この研究はイスラエル、テルアビブ大学のD.Andelman教授との共同研究により行っており、論文としてまとめている。

这项研究的目的是阐明软物质创造的有序结构的形成。我们将特别关注表面活性剂和磷脂等两亲性分子自发形成的许多自组装结构的形成因素。为了阐明软物质的有序形成，实验和理论方法都是必不可少的。今年，继去年之后，我们从实验和理论上阐明了由带电脂质和中性脂质组成的磷脂双层膜中的相分离。研究发现，与仅由中性磷脂组成的双层膜相比，在含有带电脂质的系统中发生相分离的可能性较小。这被认为是由带电脂质之间的库仑排斥引起的。因此，当添加盐以保护脂质免受囊泡外部影响时，发现诱导了相分离。此外，我们发现，由于盐的添加导致渗透压和膜的自发曲率发生变化，含有许多带电脂质的结构域自发地萌芽到囊泡内部。此外，使用基于泊松-玻尔兹曼方程的模型解释了由于添加盐而导致的相分离区域的扩展。这些结果总结在一篇论文中，并发表在《化学物理快报》上。此外，在上述实验中，盐是从囊泡外部添加的，因此囊泡内外的盐浓度存在差异。因此，认为构成双膜的两个单分子膜感受到不同的静电势。由于这种情况相当于实际的电池，因此重要的是要考虑电池内外盐浓度不同时的相分离行为。目前，组成双层的两个单层暴露于不同盐浓度的溶液中，特别是从理论上分析了当两个单层通过静电相互作用结合时会发生相分离行为。这项研究是与以色列特拉维夫大学的 D. Andelman 教授合作进行的，并在一篇论文中进行了总结。