プラトンにおける詩人の追放と模倣の概念について

论柏拉图的诗人放逐与模仿观念

基本信息

批准号：
08J05652
负责人：
田中一孝
金额：
$ 0.77万
依托单位：
Kyoto University
依托单位国家：
日本
项目类别：
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
财政年份：
2008
资助国家：
日本
起止时间：
2008 至 2010
项目状态：
已结题

项目摘要

本年度は、プラトン『国家』篇の分析を通じて、劇場における詩人(役者)と観客との関係、そして観客が劇の登場人物に感情移入する仕組みについて論じた。プラトンは、詩人が生み出す詩は、彼らが語る際に考え、感覚していることを観客に極めて忠実に伝える媒体であると考えている。『国家』第10巻のいわゆる「詩人追放論」において、プラトンは詩人たちを摸倣家と規定し、彼らの営みを、模倣家・模倣対象・製作物の三者関係のうちに描いている。さらに、画家とのアナロジーを用いながら、詩人が摸倣対象として認識しているのは、実際のものごとではなく、その「影」に過ぎず、彼が生み出す詩(あるいは劇場に現われる登場人物)もそうした認識に基づいた単なる「影」にしか過ぎないとプラトンは理解する。詩人が摸倣対象として認識するものと、詩人が摸倣物として生み出す詩はプラトンにとって等しい。そうだとすれば、詩とは詩人達の思考・感覚の反映であり、観客はその詩を通じて詩人達の思考・感覚を追体験していると考えられる。なぜなら観客が劇場において認識している詩(登場人物やそのセリフ)は、まさにそのときに演じている詩人(役者)の思考の反映なのだから。本研究は、「詩人追放論」における、イデア論を背景とした存在論的な議論を、詩の倫理的な悪影響が論じられている「最大の告発」に結びつけるというアプローチ方法を採った。両者はこれまで緊密な関係において論じられてこなかったが、摸倣概念の分析という昨年度の研究成果を基に、本研究では論じることができた。この研究成果については32nd annual conference of the Australasian Society for Classical Studies(University of Auckland)において発表した。

今年，通过对柏拉图的“国家”的分析，他讨论了诗人（演员）与剧院观众之间的关系，以及观众对剧中角色同情的机制。柏拉图认为，由诗人创造的诗歌是一种传达他对观众的想法和感官的媒介。在第10卷中的“诗人扩张理论”中，柏拉图将诗人称为模仿者，描绘了他们在模仿者，模仿和产品的三道路关系中的活动。此外，诗人在使用画家的类比时将诗人承认为模仿目标，这不是实际的事情，而是他创造的“阴影”（或者出现在剧院中的角色）。基于这种感知的“影子”。诗人认可的诗人是模仿目标，而诗人创造的诗相同等同于柏拉图。如果是这样，诗歌是诗人的思想和感官的反映，观众可能会通过诗歌重温诗人的思想和感官。因为观众在剧院中认识到的诗歌（角色及其界限）正是当时诗人（演员）的思想的反映。这项研究采用了一种方法，其中诗歌理论与“最大的指责”有关，在诗歌的伦理效应中，在“诗人扩张理论”中进行了讨论。两者尚未在密切的关系中讨论，但是我们能够根据去年对模仿概念的研究分析的结果进行讨论。这项研究的结果在澳大利亚古典研究学会（奥克兰大学）的第32届年度会议上宣布。