歴史からリアリズムへ：西洋近代文学史の通説とマンゾーニの独自性

从历史到现实主义：西方现代文学史的传统智慧与曼佐尼的独特性

基本信息

批准号：
17J05656
负责人：
霜田洋祐
金额：
$ 2.83万
依托单位：
The University of Tokyo
依托单位国家：
日本
项目类别：
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
财政年份：
2017
资助国家：
日本
起止时间：
2017-04-26 至 2020-03-31
项目状态：
已结题

项目摘要

本研究は、イタリア近代文学の傑作であるマンゾーニ『婚約者』という歴史小説を、小説の発展の遅れたイタリア文学の枠内ではなく、ヨーロッパ文学の文脈において捉えるものである。そしてイギリスのウォルター・スコットやフランスのバルザックらの小説との関連に注意しながら、通常、歴史小説よりはそのあとに登場する同時代小説に見られるとされる「リアリズム」の特徴が、『婚約者』にすでに備わっているということを明らかにするのが本研究の目的である。本年度は、1825-27年に初版が出版された『婚約者』が同時代の批評において「フランドル絵画」に喩えられていたことに着目して研究を進めた。日常の現実を細部にわたって記述するようになった19世紀ヨーロッパの小説の多くが、同じようにオランダ・フランドル絵画になぞらえられたことと並行する現象と見られるからである。そして、歴史小説を含む19世紀前半の小説をオランダ絵画に喩えた同時代批評の分析・考察を通じて、リアリズムという現象を、（特にフランスの）同時代小説を典型例とするのとは異なる立場から、しかも絵画という他のジャンルの視点を交えつつ、捉え直すことが試みられた。これは、当初の計画とは研究手法が異なるが、目的にはかなうものと言える。なおマンゾーニ研究においては、近年、『婚約者』と絵画・図像との関係に注目した研究が盛んになってきており、イタリアで開催されたセミナー等に出席した際も最新の研究について意見を交わすことができたが、それによって得られた知見は、学会において発表・投稿した成果にも反映させることができた。

本研究将曼佐尼的历史小说《未婚妻》作为意大利现代文学的代表作，在欧洲文学的背景下进行考察，而不是在小说不太发达的意大利文学框架内进行考察。他在关注与英国沃尔特·司各特和法国巴尔扎克小说的关系的同时，指出历史小说之后的当代小说中常见的“现实主义”特征在《订婚》中得到了体现。这项研究的目的是为了阐明“人”已经具备这种能力。今年，我们的研究重点是，《未婚妻》于 1825 年至 1827 年首次出版，在当代批评中被比作“佛兰德画作”。这是因为许多19世纪的欧洲小说开始详细描述日常现实，与荷兰/佛兰德绘画相似，这种现象可以看作是平行的。通过对当代批评的分析和讨论，将十九世纪上半叶的小说（包括历史小说）与荷兰绘画进行比较，我们将从与当代小说（尤其是法国小说）不同的立场来审视现实主义现象。，试图通过结合另一种流派——绘画的视角来重新理解它。这个研究方法虽然与原计划有所不同，但可以说是达到了目的。近年来，曼佐尼的研究主要集中在《未婚夫》与绘画和图像学的关系上，他在参加意大利举办的研讨会时就最新的研究成果进行了交流，但在此过程中获得的知识也反映在结果中。在学术会议上提出并提交。