中世晩期ドイツ諸領邦における優先封主制の展開

中世纪晚期德国国家优惠封建主义的发展

• 批准号: 61510183
• 负责人: 木村 豊
• 金额: $ 0.77万
• 依托单位: Hokkaido University
• 依托单位国家: 日本
• 项目类别: Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
• 财政年份: 1986
• 资助国家: 日本
• 起止时间: 1986 至 无数据
• 项目状态: 已结题
• 来源: https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-61510183/
• 关键词: 封建制; 優先封主制; 誠実留保; 開城要求権; 領邦国家

1.西欧中世の封建制的主従関係は、北フランスでは9世紀以降、ドイツや北イタリアでも10世紀以降、急速に多元化・複数化した。他方、託身と誠実宣誓に象徴される封建制の人的要素が稀薄化する「物権化」現象もしだいに進んだ。このように著しく弛緩した封主一封臣間の人格的誠実を再強化する意図から、とりわけ国王、諸侯、あるいはそれに準ずる有力封主の主導のもとに創出されたのが、優先封主制である。2.従来の通説は、優先封主制の分布をフランス、イングランド、両シチリア王国に限定したが、12世紀後半から14世紀にかけてルクセンブルク、下ライン、中部ライン、ヴェストファーレンの諸地方に、かなりの普及を確認できる。ドイツで盛行を見た所謂「家人制」を以て優先封主制の代替物と見做し後者がドイツに欠如していたと帰結する見解は、根拠を失う。3.ドイツにおける優先封主制は、フリードリヒΙ世のロンカリア丘法(1158年)の規定にも拘らず、皇帝への誠実留保を貫徹できなかった。この制度を曲りなりにも-円的領域国家の構築に活用できたのは、ドイツ西部、西北部の聖俗諸侯であった。4.しかし彼らの場合にも、ドイツ型の優先封主制は封主の立場から見て次のような弱点を包蔵していた。(1)封臣の義務が往々、主君による城の随時利用(開城要求)への同意、だけに限定されたこと。(2)(国王のための、ではなく)優先封主以外の有力な第三者のための誠実留保が再三繰り返され、優先封主制自体が形骸化したこと。(3)優先封主権をめぐる複数封主間の競合が、開城要求権をめぐる角逐に矮小化され、政治的、軍事的実力と力関係による決着に委ねられ、フランスと異なり封建法上の法理が入り込む余地が極小化されたこと。5.以上の理由から、ドイツの優先封主制は、自生的な諸権力の組織化という政治目標を極めて不完全にしか達成できず、自有地とその上の城に拠る在地豪族の支配が広汎に温存された。

1.西欧中世纪的封建主仆关系从9世纪开始在法国北部，从10世纪开始在德国和意大利北部迅速多元化和多元化。另一方面，以承诺和誓言为标志的封建主义的人性因素被淡化的“产权实现”现象逐渐发展。优惠封建制度是在国王、领主或类似的强大封建领主的倡议下建立的，其目的是加强封建领主与诸侯之间的人格完整性，而这种完整性已经被大大削弱了。 2.传统智慧将优惠封建主义的分布范围限制在法国、英国和两西西里王国，但从12世纪末到14世纪，相当多的国家可以证实这种传播。将德国流行的所谓“克因制度”视为封建优惠制度的替代品并得出德国缺乏后者的观点是毫无根据的。 3. 尽管有腓特烈一世的《龙卡利亚法》（1158）的规定，德国的优惠封建制度无法对皇帝实行忠实的保留。德国西部和西北部的神圣和世俗领主能够利用这一制度创建圆形领土国家。 4. 然而，即使在他们的情况下，从封建领主的角度来看，德国式的优惠封建制度也存在以下弱点。 (1) 封臣的义务通常仅限于同意领主偶尔使用城堡（要求交出城堡）。 （2）诚实的保留（不是为国王）而是为优先封建领主以外的强大第三方而一再重复，优先封建制度本身变成了空壳。 (3) 多个封建领主之间对优先封建主权的争夺被简化为逐点争夺城堡的要求权，并由政治、军事实力和权力关系来解决；与法国不同的是，封建法的法律原则的进入空间5.由于上述原因，德国的优惠封建制度只能非常不完全地实现组织自治权力的政治目标，而且优惠封建制度只能实现组织自治权力的政治目标。

项目成果

木村豊: 法制史研究. 37. (1987)

木村丰：法律史研究 37。（1987）