放射線によるポリシランの機能化とその秩序構造の構築

聚硅烷的辐射官能化及其有序结构的构建

基本信息

批准号：
11750777
负责人：
佐藤信浩
金额：
$ 1.54万
依托单位：
Kyoto University
依托单位国家：
日本
项目类别：
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
财政年份：
1999
资助国家：
日本
起止时间：
1999 至 2000
项目状态：
已结题

项目摘要

本研究は、ポリシランの放射線グラフト重合による化学修飾、および得られたグラフトポリマーを用いた秩序構造の構築を目的として行ったものである。前年度の研究においてポリシランが放射線グラフト重合に耐えうるだけの放射線耐性を有することが明らかとなったので、本年度は実際にポリシランに対するグラフト重合を試みた。試料として用いたポリシランは、側鎖がアルキル基のみからなるpoly(methylpropylsilane)(PMPrS)であり、これに対し両親媒性を有するmethyl methacrylate(MMA)のグラフト重合を試みた。トルエン溶液を真空下室温でガンマ線照射することによりグラフトポリマーを得た。GPC、UV、IR、^1H-NMR等の分析結果から、このポリマーがPMPrS主鎖にMMAがグラフト重合したものであることが確認された。ケイ素原子一個当たりのMMAユニットの導入率で定義されるグラフト率を^1H-NMRスペクトルから求めたところ、総吸収線量、およびMMA濃度の増加とともにグラフト率は増加した。これに対し、線量率が増加した場合にはグラフト率は減少した。今回の一連の実験において到達した最大のグラフト率は0.73であった。得られたグラフトポリマーの気水界面における挙動を調べるために表面圧-面積等温線の測定を行った。PMPrSホモポリマーでは、高圧縮まで表面圧の上昇が見られず、水面上で3次元的に凝集した糸まり状になっていることが示唆された。一方、グラフトポリマーでは大面積から表面圧が上昇し、MMAユニットの分率に対して極限占有面積を求めたところ、その値はほぼ直線的に変化した。このことから、グラフトポリマーは、PMMA側鎖が気水界面に接して広がり、PMPrSが糸まり状に丸まった形態をとっていることが考えられる。この場合、各ポリマー鎖は凝集せず各々分離して水面上に広がっており、一種の単分子膜を形成していると言うことができる。以上述べたように、本研究によって、放射線グラフト重合を用いてポリシランに対して有効に化学修飾を行うことができることが明らかとなった。また、放射線グラフト重合により両親媒性を付与したポリシランが単分子膜を形成することが見出された。気水界面単分子膜は人工的な分子集積体として知られるLB膜の前段階であることから、種々のポリシランを用いて人為的な秩序構造の構築を行うための可能性が本研究により示された。

本研究的目的是通过辐射接枝聚合对聚硅烷进行化学改性，并使用所得接枝聚合物构建有序结构。在去年的研究中，我们发现聚硅烷具有足够的耐辐射性，可以承受辐射接枝聚合，所以今年我们实际上尝试了聚硅烷的接枝聚合。用作样品的聚硅烷是侧链仅由烷基组成的聚甲基丙基硅烷（PMPrS），我们尝试将具有两亲性的甲基丙烯酸甲酯（MMA）接枝聚合到该聚硅烷上。通过在室温下真空下用伽马射线照射甲苯溶液获得接枝聚合物。 GPC、UV、IR、^1H-NMR等分析结果证实该聚合物是MMA在PMPrS主链上的接枝聚合。当接枝率（定义为每个硅原子的MMA单元的引入率）由 1 H-NMR谱测定时，接枝率随着总吸收剂量和MMA浓度的增加而增加。相反，当剂量率增加时，接枝率下降。这一系列实验达到的最大接枝率为0.73。测量表面压力-面积等温线以研究所获得的接枝聚合物在空气-水界面处的行为。在 PMPrS 均聚物中，直到高压缩时都没有观察到表面压力增加，这表明 PMPrS 均聚物在水面上形成了三维聚集的线状结构。另一方面，在接枝聚合物的情况下，由于面积大，表面压力增加，并且当相对于MMA单元的分数确定最终占据面积时，该值几乎线性变化。据此，认为在接枝聚合物中，PMMA侧链与空气-水界面接触而展开，并且PMPrS卷曲成线状形状。在这种情况下，各个聚合物链不会聚集，而是分离并铺展在水面上，可以说形成了一种单分子膜。如上所述，本研究表明，可以使用辐射接枝聚合对聚硅烷进行有效的化学改性。还发现，通过辐射接枝聚合赋予两亲性质的聚硅烷形成单分子膜。由于空气-水界面单层是被称为人工分子组装体的LB膜的前体，因此这项研究表明了使用各种聚硅烷构建人工有序结构的可能性。