多軌道モット有機導体の作る新電子相とスピン輸送

多轨道莫特有机导体创造的新电子相和自旋输运

基本信息

批准号：
20K03870
负责人：
藤山茂樹
金额：
$ 2.75万
依托单位：
Institute of Physical and Chemical Research
依托单位国家：
日本
项目类别：
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
财政年份：
2020
资助国家：
日本
起止时间：
2020-04-01 至 2024-03-31
项目状态：
已结题

项目摘要

有機導体α-(BETS)2I3の電気抵抗は50K以上では温度に依存せず常圧でディラック電子系的振る舞いを示す。われわれはこれまでに、電気抵抗、NMR、第一原理計算、磁化率測定を通してこの物質が常圧で2meV程度の小さなギャップを持つ二次元ディラック電子系であることを明らかにしている。一方、50K以下で電気抵抗は半導体的な温度依存性を示し、電荷秩序や磁気秩序相転移の可能性が指摘されているほか、スピンホール絶縁体などエキゾチックな基底状態の可能性が理論的に議論されている。このためさまざまな可能性について多角的な実験から検証することが必要である。電荷秩序相転移の可能性を検証するため新たに誘電率測定システムを構築し温度・周波数依存性を測定した。この結果、既知の有機導体の電荷秩序相転移の際に観測されるような増強が観測されなかった。一方、13C, 1H, 137IのNMRのスペクトルを測定したところ50~100K以下で非自明なスペクトルの分裂が観測された。分裂が観測され始める温度が互いに異なることから相転移と考えることが困難であり新たなクロスオーバー現象を観測していると考えることができる。NMRの研究においては準備実験として常圧で電荷秩序相転移を示すことが確立している関連物質α-(BEDT-TTF)2I3のヨウ素核NQRのスペクトルおよび核磁気緩和率を測定し、有機導体における電荷秩序がNQR法でどのように観測されるか、についての知見を整理することに成功した。ここで記したディラック電子系に限らず、汎用的な装置開発として、誘電率測定系および専用プローブの建設を行い広い温度周波数範囲で測定が可能なようにした。また新たな磁性研究の手法の新規開拓としてNV量子センサNMR測定系のプロトタイプを建設した。

有机导体α-(BETS)2I3的电阻在50K以上时与温度无关，并且在常压下表现出类狄拉克电子行为。通过电阻、核磁共振、第一性原理计算和磁化率测量，我们目前已经揭示这种材料是一种二维狄拉克电子系统，在常压下具有约2meV的小能隙。另一方面，电阻在50K以下表现出类似半导体的温度依赖性，并且有人指出可能发生电荷序和磁序相变，并且从理论上提出了自旋霍尔绝缘体等奇异基态的可能性正在讨论。为此，需要通过多方面的实验来验证各种可能性。为了验证电荷有序相变的可能性，我们构建了一个新的介电常数测量系统并测量了温度和频率的依赖性。结果，没有观察到已知有机导体中电荷有序相变期间观察到的增强。另一方面，当测量13C、1H和137I的NMR谱时，在50-100K以下观察到不明显的谱分裂。由于开始观察到分裂的温度不同，因此很难将其视为相变，并且可以认为正在观察到新的交叉现象。在核磁共振研究中，作为准备实验，我们测量了α-(BEDT-TTF)2I3的碘核NQR的光谱和核磁弛豫率，α-(BEDT-TTF)2I3是一种相关材料，已被确定在正常条件下表现出电荷有序相变。我们成功地组织了有关如何使用 NQR 方法观察电荷顺序的知识。除了这里描述的狄拉克电子系统之外，作为通用设备开发，我们构建了介电常数测量系统和专用探头，使得可以在较宽的温度和频率范围内进行测量。此外，我们还构建了 NV 量子传感器 NMR 测量系统原型，作为磁性研究的新方法。