ヴァイマル共和国期の「室内楽」研究―ラジオとの連携にみる公共空間の形成

魏玛共和国时期“室内乐”研究：与广播合作的公共空间形成

基本信息

批准号：
20K00134
负责人：
藤村晶子
金额：
$ 1.83万
依托单位：
Toho Gakuen School of Music
依托单位国家：
日本
项目类别：
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
财政年份：
2020
资助国家：
日本
起止时间：
2020-04-01 至 2024-03-31
项目状态：
已结题

项目摘要

本研究はヴァイマル共和国期の「室内楽Kammermusik」をラジオとの関連において検証し、室内楽に集約された時代の問題意識を省察することを主目的とする。共和国期の「室内楽」は小編成アンサンブルを意味するだけでなく、ラジオなど新しいメディアと関わりつつ旧来のクラシックを越えようとする標語でもあった。2022年度もコロナ禍の影響でドイツでの新しい資料調査は断念せざるを得ない状況が続いたため、手元の資料とオンラインで作業を進め、論考の深化に努めた。2019年までのベルリン調査で入手したラジオ・プログラムのデータベース化、ラジオ言説の検証、さらにドイツラジオ局から委嘱初演された楽曲の調査を進めている。2022年度研究実績として下記を挙げる。（1）研究発表（FD活動）。「ヒンデミットの〈扱いにくさ〉に関する一考察」（桐朋学園大学、音楽学合同ゼミ、2022年12月21日）。パウル・ヒンデミットは共和国期のラジオに深く関わり、「ラジオ音楽」の創始にも大きく貢献した。今回はヒンデミットがアメリカ亡命に至る1934年から1938年までの四年間に焦点を当て、オペラ《画家マティス》初演（1934年）と戦後ドイツ初演（1947年）をめぐる諸問題を検討した。とくに交響曲《画家マティス》はヒンデミット指揮のラジオ上演が評判となり、ナチス体制下にも楽譜出版は続行されたことが近年判明している。戦後ドイツに帰国しなかったヒンデミットだが、ラジオ出演と出版によって本国での受容は継続していたという「捩れ」をどう捉えるか。今後も検討を続けたい。（2) 大学講義では「世界大戦と音楽」シリーズの音楽史各論にて、2022年度は「20世紀のJ.S.バッハ｝をテーマに、1920年代のバッハ復興の経緯、ラジオ上演と録音の問題に触れ、ラジオメディアが果たした役割について考察した（桐朋学園大学、音楽史各論Ⅹ）。

本研究的主要目的是考察魏玛共和国时期的“室内乐室内乐”与广播的关系，反思室内乐集中时代的问题意识。民国时期的“室内乐”不仅意味着小型乐团，更是一种超越传统古典音乐、与广播等新媒体接触的座右铭。 2022财年，由于新冠疫情的影响，我们被迫放弃了在德国的新材料研究，所以我们根据手头和网上的材料，努力深化我们的论文。我们正在创建一个截至 2019 年在柏林通过研究获得的广播节目数据库，验证广播话语，并调查德国广播电台委托和首播的歌曲。 2022年的研究成果如下。 (1) 研究报告（FD 活动）。 “对欣德米特处理困难的思考”（东邦学园大学，音乐学联合研讨会，2022年12月21日）。保罗·欣德米特 (Paul Hindemith) 在民国时期深入接触广播，对“广播音乐”的创作做出了巨大贡献。这次，我们以1934年至1938年兴德米特流亡美国的四年为中心，探讨了围绕歌剧《画家马蒂斯》（1934年）首演和战后德国首演（1947年）的各种问题。特别是由兴德米特指挥的交响曲《画家马蒂斯》的广播表演受到欢迎，最近有消息称，即使在纳粹政权下，乐谱的出版仍在继续。我们应该如何解释欣德米特战后没有返回德国，但通过广播和出版物继续在祖国被接受的“扭曲”？我想在未来继续考虑这个问题。（2）大学讲座中，2022年的主题为“世界战争与音乐”音乐史系列中的“20世纪的J.S.巴赫”，将触及1920年代巴赫复兴的历史以及20世纪20世纪巴赫的问题。广播表演和录音，考虑了广播媒体所扮演的角色（东邦学园大学，音乐史理论Ⅹ）。