軌道ホール効果の観測と磁化制御への応用

轨道霍尔效应的观测及其在磁化控制中的应用

基本信息

批准号：
20J13860
负责人：
丸井幸博
金额：
$ 1.34万
依托单位：
The University of Tokyo
依托单位国家：
日本
项目类别：
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
财政年份：
2020
资助国家：
日本
起止时间：
2020-04-24 至 2022-03-31
项目状态：
已结题

项目摘要

物質に電流を流すと、スピンホール効果によって表面にスピンが蓄積する。このスピン蓄積によって、光学応答が変化する。以下では、この現象を電流誘起磁気光学Kerr効果と呼ぶ。電流誘起磁気光学Kerr効果は、スピンホール効果に由来すると考えられてきた。しかし、スピンホール効果の小さいバナジウム(V)でも、スピンホール効果の大きい白金(Pt)と同程度の光学応答が観測された(昨年度)。本年度は、昨年測定した偏光の変化の実部に加えて虚部についても測定を行い、この現象の解析を進めた。さらに、αとβの二つの構造のタングテン(W)でも同様の測定を行った。α-Wとβ-Wは、同程度のスピンホール伝導度を持つ一方で、縦伝導度が10倍違い、スピンホール効果の大きさが異なる。測定で得られた光学応答から光学的なホール伝導度を評価した。このホール伝導度はスピンホール伝導度の2乗に比例し、縦伝導度に反比例すると考えられている。しかし、PtとVでは、スピンホール伝導度が10倍違うにも関わらず、同程度のホール伝導度が得られた。さらに、α-Wとβ-Wでも、縦伝導度が10倍違うにも関わらず、同程度のホール伝導度が得られた。したがって、電流誘起磁気光学Kerr効果には、スピンホール効果以外の寄与が含まれることが示された。この従来の理解からのずれを説明する可能性の一つは、近年研究されている軌道ホール効果の影響である。そこで、スピンホール効果と軌道ホール効果から光学的なホール伝導度を計算した。数値計算からは、軌道ホール効果は物質によらず、PtやWのスピンホール効果と同程度かそれ以上の値を取ることが示唆された。したがって、スピンホール効果の小さいVで観測された、スピンホール効果の大きいPtやWと同程度の電流誘起磁気光学Kerr効果は、軌道ホール効果の影響である可能性があると分かった。

当电流通过材料时，由于自旋霍尔效应，自旋会在表面累积。这种自旋累积改变了光学响应。在下文中，这种现象将被称为电流感应磁光克尔效应。电流感应磁光克尔效应被认为源自自旋霍尔效应。然而，即使对于自旋霍尔效应较小的钒（V），也观察到了与自旋霍尔效应较大的铂（Pt）相当的光学响应（去年）。今年，除了去年测得的偏振变化的实部外，我们还测量了虚部，以进一步分析这一现象。此外，对具有α和β两种结构的钨（W）进行了类似的测量。虽然α-W和β-W具有相似的自旋霍尔电导率，但它们的纵向电导率相差10倍，并且自旋霍尔效应的大小不同。根据测量中获得的光学响应评价光学霍尔电导率。该霍尔电导率被认为与自旋霍尔电导率的平方成正比，与纵向电导率成反比。然而，尽管 Pt 和 V 之间的自旋霍尔电导率相差 10 倍，但获得了相似的霍尔电导率。此外，尽管α-W和β-W的纵向电导率相差10倍，但获得了相似的空穴电导率。因此，表明电流感应磁光克尔效应还包括自旋霍尔效应以外的贡献。解释这种与传统理解的偏差的一种可能是轨道霍尔效应的影响，近年来人们对此进行了研究。因此，我们根据自旋霍尔效应和轨道霍尔效应计算了光学霍尔电导率。数值计算表明，无论材料如何，轨道霍尔效应都相当于或大于 Pt 和 W 的自旋霍尔效应。因此，我们发现，在自旋霍尔效应较小的V中观察到的电流感应磁光克尔效应，与自旋霍尔效应较大的Pt和W中观察到的电流感应磁光克尔效应可能是由于轨道霍尔效应。