子どもの睡眠不足を招く夜の光環境の改善に向けた一検討：概日リズムに着目した研究

改善导致儿童睡眠不足的夜间光环境的研究：关注昼夜节律的研究

基本信息

批准号：
20J13979
负责人：
江藤太亮
金额：
$ 1.34万
依托单位：
Kyushu University
依托单位国家：
日本
项目类别：
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
财政年份：
2020
资助国家：
日本
起止时间：
2020-04-24 至 2022-03-31
项目状态：
已结题

项目摘要

本研究の目的は、夜の光による概日リズム位相の後退（夜型化）作用が大人に比べて子どもにおいて強く働くのかどうかを検証することであったが、被験者負担の軽減のために、朝の光曝露による概日リズム位相の前進量を子どもと大人で比較する実験に変更し、実施した。被験者は小学生15名（平均9.9歳）と大人15名（平均44.4歳）であった。実験は実験施設にて1泊2日で行われ、1日目は夕方から各被験者の習慣的な就床時刻の1時間後まで、薄暗い環境下で30分ごとに唾液を採取した。2日目は、起床した被験者に対して照度8000lx、色温度4000lxの光を1時間曝露した。各被験者の光曝露のタイミングは、事前に取得していたクロノタイプ質問紙から推定した概日リズム位相の指標（DLMO）を元に決定した。光曝露後は、1日目と同様に薄暗い環境下で習慣的な就床時刻の1時間後まで過ごし、夕方からは30分ごとに唾液を採取した。1日目と2日目に採取した唾液サンプルからメラトニン濃度を定量し、メラトニンの分泌開始時刻DLMOを算出した。朝の光曝露による概日リズム位相の前進量を1日目と2日目のDLMOの差で定義し、子どもと大人で比較した。朝の光曝露による概日リズム位相の前進量は、大人に比べて子どもの方が大きいと予想していたが、前進量に統計的有意差は見られなかった。一方で、子どもにおいては概日リズム位相のシフト量と光曝露の概日時刻（1日目のDLMOから光曝露までの時間）の間に強い負の相関関係があるのに対して、大人にはそれが見られないという新たな知見を見出した。本研究は、光が概日リズム位相に与える影響を子どもと大人で直接比較した初めての研究であり、子どもが過ごす光環境を概日リズムの観点から考えるための基礎的なデータを得ることができた。

这项研究的目的是验证夜光对昼夜节律后移阶段（夜猫子转变）的影响在儿童中是否比成人更强，但为了减轻受试者的负担，改了一个实验来比较儿童和成人因晨光照射而导致的昼夜节律相位提前量。研究对象为 15 名小学生（平均年龄 9.9 岁）和 15 名成年人（平均年龄 44.4 岁）。该实验在实验设施中进行了两天一夜，第一天，从晚上到每个受试者习惯就寝时间后一小时，在昏暗的环境中每 30 分钟收集一次唾液。第二天，受试者醒来，接受照度8000勒克斯、色温4000勒克斯的光线照射1小时。每个受试者的光照时间是根据预先获得的睡眠类型调查问卷估算出的昼夜节律相位指数（DLMO）来确定的。光照后，受试者保持与第一天相同的昏暗环境，直到习惯就寝时间后1小时，从晚上开始每30分钟收集一次唾液。从第一天和第二天收集的唾液样本中定量褪黑激素浓度，并计算DLMO（褪黑激素开始分泌的时间）。由于晨光照射导致的昼夜节律阶段的提前量被定义为第 1 天和第 2 天之间 DLMO 的差异，并在儿童和成人之间进行比较。我们预计，由于晨光照射，儿童的昼夜节律相位提前量会比成人更大，但提前量没有发现统计学上的显着差异。另一方面，在儿童中，昼夜节律相位的变化量与光照的昼夜节律时间（从第一天的 DLMO 到光照的时间）之间存在很强的负相关性，而在成人中发现了新的知识，这是事实并非如此。这项研究首次直接比较了光对儿童和成人昼夜节律阶段的影响，并为从昼夜节律的角度考虑儿童所处的光环境提供了基础数据。