哺乳類心筋細胞のT管膜構造の維持機構の解明と進化的意義の探求

阐明哺乳动物心肌细胞T管膜结构的维持机制和进化意义

基本信息

批准号：
21H03794
负责人：
氏原嘉洋
金额：
$ 11.15万
依托单位：
Nagoya Institute of Technology
依托单位国家：
日本
项目类别：
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
财政年份：
2021
资助国家：
日本
起止时间：
2021-04-01 至 2025-03-31
项目状态：
未结题

项目摘要

哺乳類の成体の心筋細胞には，形質膜が細胞の長軸方向と直交する方向に陥入した膜構造（T管膜）が周期的に存在する．T管膜の崩壊は重篤な心不全に直結するため，この特殊構造は哺乳類成体の心臓ポンプ機能に必要不可欠であるが，T管膜の崩壊メカニズムの詳細は不明である．興味深いことに，哺乳類以外の脊椎動物の心筋細胞には，T管膜は存在しない．そこで本研究では，T管膜の存在する心筋細胞とT管膜の存在しない心筋細胞を比較することで，T管膜の維持機構と哺乳類の心筋細胞がT管膜を獲得した進化的意義の解明を目指している．本年度は，まずT管膜の発達過程に注目した．哺乳類の心筋細胞は，生後間もなく分裂能が著しく低下し，収縮・弛緩に特化（分化）する過程でT管膜を発達させる．分裂を促進し分化を抑制する因子を心筋細胞特異的に過剰発現する遺伝子改変マウスの表現型を解析したところ，野生型マウスの心筋細胞と比較してT管膜の機能的な発達がみられず，心臓ポンプ機能も低かった．今後，遺伝子改変マウスの詳細な解析を進め，T管膜の形成機序についても調べていく．続いて，哺乳類が心筋細胞のT管膜を獲得した進化的意義をカルシウム濃度管理の観点から探るため，哺乳類に比べて心拍数が低く，T管膜を保持していないヘビ（爬虫類）の心臓から単離した心筋細胞のカルシウム濃度変化をラット（哺乳類）と比較した．予想通り，電気刺激により惹起したカルシウム濃度変化が完了するまでの時間は，ラットの方が著しく短かった．ただし，収縮を惹起するためのカルシウム濃度上昇に関しては，ラットの方が有意に速かったものの，弛緩を誘導する濃度低下に関してはヘビの方が有意に速かった．したがって，カルシウム濃度の迅速な低下には，T管膜は必ずしも重要ではないことが示唆された．今後，複数の動物モデルを用いてさらに検討を進める．

在成年哺乳动物的心肌细胞中，存在一个周期性的膜结构（T管膜），其中质膜沿垂直于细胞纵向的方向侵入。由于T管膜的塌陷直接导致严重的心力衰竭，因此这种特殊的结构对于成年哺乳动物的心脏泵功能至关重要，但是T-Tube膜塌陷机制的细节尚不清楚。有趣的是，非哺乳动物脊椎动物的心肌细胞中不存在T管膜。因此，在这项研究中，我们旨在阐明维持T管膜的机制以及通过比较没有T管膜的心肌细胞来获得T管膜的哺乳动物心肌细胞的进化意义。今年，我们首先专注于T管膜的发展过程。哺乳动物心肌细胞的出生后不久分裂的能力显着降低，并在专门研究收缩和放松的过程中发展了T管膜（分化）。当我们分析特异性过表达促进分裂和抑制分化的因素的遗传修饰小鼠的表型时，我们发现与野生型小鼠的心肌细胞相比，T导管膜没有功能性发育，心脏泵功能也很低。将来，我们将继续对转基因小鼠进行详细分析，并研究T管膜形成的机理。 Next, in order to explore the evolutionary significance of mammals gaining T duct membranes of cardiomyocytes from the perspective of calcium concentration management, we compared the changes in calcium concentration in cardiomyocytes isolated from the heart of snakes (reptiles) that have a lower heart rate than mammals and do not retain T duct membranes with rats (mammals).如预期的那样，在大鼠中，由电刺激完成的钙浓度变化所需的时间明显短。但是，尽管钙浓度的大鼠显着更快以诱导收缩，但钙的钙浓度显着更快，以诱导弛豫。因此，建议T管膜对于快速降低钙浓度不一定重要。将来将使用多种动物模型进行进一步的考虑。