タイ族国家の中国・ビルマへの両属関係とそれに対する清朝の対応

傣族与中缅双边关系及清朝的应对

基本信息

批准号：
21K00905
负责人：
加藤久美子
金额：
$ 2.58万
依托单位：
Nagoya University
依托单位国家：
日本
项目类别：
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
财政年份：
2021
资助国家：
日本
起止时间：
2021-04-01 至 2026-03-31
项目状态：
未结题

项目摘要

中国とビルマに両属するタイ族国家に対する、中国清朝による認識の深まりや対処の仕方の変化について、引き続き検討した。前年度（2021年度）は1768年までの史料を検討したが、2022年度はそれに続く1770年代までの時代について、主に『清実録』中の関連記事を検討した。その具体的な内容は以下のようである。現在の雲南省南部のミャンマー（ビルマ）、ラオスと国境を接する地域にはシプソンパンナーというタイ族国家があり、その支配者は清によって車里宣慰使の職を与えられるのと同時に、ビルマ王朝にも朝貢していた。1773年に当時の車里宣慰使、刀維屏が家族を連れてシプソンパンナーを離れてビルマ側に逃亡し、1777年に戻ってきて再度清への帰順を願ったという事件が起こった。それに対する当時の清の皇帝、乾隆帝の反応から、中国とビルマに両属するタイ族国家のビルマ側との関わりについて、清朝中央は何は許容できず何は許すことができたのかということを分析した。結論として、任命書と職印を与えられて正式に宣慰使の職についた者が「任地」を離れるのは、清にとっては許しがたいことであったことが明らかになった。一度逃亡した宣慰使は罪を犯した者であり、戻ってきても再び宣慰使の職につくことは許されなかった。しかし、結局清は同じ一族から次の宣慰使を選び、シプソンパンナーとビルマ王朝との関わりが続くことも黙認した。その理由としては、マラリアなどの伝染病があることやシプソンパンナーの人々が代々続いてきた支配者一族の支配しか受け入れないという理由で、清がその地域を直接統治することが不可能だったからである。

我们继续审视中国清朝对中国和缅甸同属泰族的认识的加深和态度的变化。在前一年（2021年度），我们审查了1768年之前的历史资料，但在2022年度，我们主要审查了《成事录》中直到1770年代的相关文章。具体内容如下。在云南省南部与现在的缅甸、老挝接壤的地区，有一个泰族，名叫西双版纳，其统治者被清朝封为车里宣熙使，同时也也被转移到缅甸王朝。 1773年发生事件，时任车里军使童卫平携家人离开西双版纳逃往缅甸境内，1777年回国，再次祈求回归清朝。从当时的清朝皇帝乾隆皇帝的反应中，我们可以了解清朝中央对于泰克民族与缅甸方面的关系到底能容忍什么，不能容忍什么。综上所述，清朝已经清楚地认识到，一个已经获得任命书和印章正式出任咸西使的人离开他的“岗位”是不可接受的。曾经逃跑的宣熙使已经犯了罪，即使回来，也不会再被允许担任宣熙使。但最终清朝还是选择了同族的下一任使者，并默认了西双版纳与缅甸王朝的关系将继续下去。原因是因为疟疾等传染病，清朝不可能直接统治该地区，而且西普松潘纳的人民只接受世代延续的统治家族的统治。

项目成果

期刊论文数量（1）

专著数量（0）

科研奖励数量（0）

会议论文数量（0）

专利数量（0）

Abolishment and Reestablishment of Cheli Xuanweisi in the 1770s: How Qing China Dealt with the Escape and Resubmission of the Family of the Supreme Ruler of Sipsongpanna

1770年代车里宣慰司的废除与重建：清朝如何处理西双版纳最高统治者家族的逃亡与归顺

DOI：
发表时间：
2023
期刊：
『名古屋大学人文学研究論集』
影响因子：
0
作者：
河原弥生;中村篤志;KAWAHARA Yayoi;中村篤志;河原弥生;中村篤志;Kawahara Yayoi;李暁東・李正吉;河原弥生;イスラーム文化事典編集委員会;伊藤隆郎;菅谷成子;Kumiko KATO
通讯作者：
Kumiko KATO