層構造の非対称性を利用した磁気異方性の電界制御

利用层结构不对称性的磁各向异性电场控制

基本信息

批准号：
16J03105
负责人：
日比野有岐
金额：
$ 1.22万
依托单位：
The University of Tokyo
依托单位国家：
日本
项目类别：
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
财政年份：
2016
资助国家：
日本
起止时间：
2016-04-22 至 2019-03-31
项目状态：
已结题

项目摘要

本年度は、層構造の非対称性を系における電流誘起スピン軌道トルクに着目し、その起源解明に関する研究を行った。スピン軌道トルクは、強磁性金属/重金属のベース構造にて面内方向に電流を流すことで、強磁性体にトルクが生じる現象である。スピン軌道トルクの生成機構は、これまでにスピンホール効果によるスピン流と強磁性体へのスピン注入等が提唱されてきた。一方で、強磁性金属/重金属の界面では界面散乱に起因した新たなスピン流生成機構が理論的に提唱された。この生成機構では、界面での非対称性に由来した有効磁場が大きな役割を担っている。そこで、本年度はこの新しいスピン流生成機構に起因したスピン軌道トルクの検出・系統的調査に焦点を当てた研究を行った。本研究では、界面において強いスピン軌道相互作用を有するとされるPt/Co界面に着目した。この界面は、界面に由来した強い垂直磁気異方性が発現する系でもある。対象となるスピン軌道トルクを実験的に検出するためにPt/Co構造に強磁性体のPyを接合させたPy/Pt/Coの三層構造を用い、Py層に生じる電流誘起トルクを定量的に測定した。その結果、スピンホール効果によるトルク成分に加えて、これまでの機構では説明ができない対称性を有するトルク成分が同時に観測された。詳細な解析の結果、上記の新たなスピン流生成機構によって説明ができることを明らかにした。加えて、このスピン流は界面構造を制御することによって、その大きさ・符号を制御できることが判明し、観測されたトルクが界面効果に由来したものであることを示した。

今年，我们重点关注系统中电流引起的自旋轨道扭矩，并进行研究以阐明层结构不对称的根源。自旋轨道扭矩是通过在铁磁金属/重金属基底结构中沿面内方向通过电流而在铁磁材料中产生扭矩的现象。作为产生自旋轨道扭矩的机制，已经提出了由于自旋霍尔效应和自旋注入铁磁材料而产生的自旋电流。另一方面，在铁磁金属/重金属界面理论上提出了一种由界面散射引起的新的自旋电流产生机制。在这种产生机制中，由界面不对称性产生的有效磁场起着主要作用。因此，今年的研究重点是对这种新的自旋电流产生机制引起的自旋轨道扭矩的检测和系统研究。在本研究中，我们重点关注 Pt/Co 界面，该界面被认为在界面处具有很强的自旋轨道相互作用。该界面也是表现出源自该界面的强垂直磁各向异性的系统。为了通过实验检测目标自旋轨道扭矩，我们采用了Py/Pt/Co三层结构，其中铁磁性Py与Pt/Co结构结合，并定量测量了Py层中产生的电流感应扭矩被测量。结果，除了由自旋霍尔效应引起的扭矩分量之外，还同时观察到了传统机制无法解释的具有对称性的扭矩分量。详细分析的结果表明，这可以通过上述新的自旋电流产生机制来解释。此外，还发现该自旋流的大小和符号可以通过控制界面结构来控制，这表明观察到的扭矩源于界面效应。