枯草菌細胞膜糖脂質の環境ストレス応答における役割の解明

阐明枯草芽孢杆菌膜糖脂在环境应激反应中的作用

基本信息

批准号：
16J10629
负责人：
関貴洋
金额：
$ 1.22万
依托单位：
Saitama University
依托单位国家：
日本
项目类别：
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
财政年份：
2016
资助国家：
日本
起止时间：
2016-04-22 至 2018-03-31
项目状态：
已结题

项目摘要

枯草菌はその細胞膜に糖転移酵素UgtPによって合成される３種類の糖脂質を持っている。ugtP遺伝子を破壊し糖脂質を欠損させた細胞では細胞外ストレス応答因子であるExtraCytoplasimic Function (ECF）シグマ因子（SigM, SigV, SigX）が恒常的に活性化している。ECFシグマ因子は普段, 膜タンパク質であるアンチシグマによって捕縛され活性が抑制されている。SigVは細胞壁分解酵素であるリゾチームに応答し, その活性化機構はSigVの特異的アンチシグマRsiVがRIP経路と呼ばれる多段階のプロテアーゼカスケードによって分解されるというものである。しかしRIPプロテアーゼの1つであるRasPを欠損していても, SigVは糖脂質欠損に応答し活性化した。また, 糖脂質欠損株ではRsiVレベルに変化はなく分解は起きていなかった。一方で, あらかじめRsiVを欠損させておくとSigV活性に糖脂質欠損の影響は見られなくなった。これらの結果は, 糖脂質欠損によるSigVの活性化機構はRIP経路を介したRsiVの分解とは異なる機構によることを示している。さらに, RsiVの細胞外ドメインを糖脂質欠損には応答しないRsiWの細胞外ドメインと交換したキメラタンパク質は糖脂質欠損に応答しなかった。また, RsiV の66番目のアラニンをトリプトファンに置換した変異RsiVも糖脂質欠損には応答しなかった。これらの結果より, 糖脂質欠損によるSigVの活性化機構は, RsiVの細胞ドメインから始まる立体構造変化であることが示唆された。

枯草芽孢杆菌具有由其细胞膜上的糖基转移酶 UgtP 合成的三种类型的糖脂。在ugtP基因被破坏且糖脂被删除的细胞中，胞质外功能（ECF）西格玛因子（SigM、SigV、SigX）（细胞外应激反应因子）不断被激活。 ECF sigma 因子通常被膜蛋白 antisigma 捕获并抑制其活性。 SigV对细胞壁降解酶溶菌酶作出反应，其激活机制是SigV的特异性反σRsiV被称为RIP途径的多步蛋白酶级联降解。然而，即使没有 RasP（RIP 蛋白酶之一），SigV 也会因糖脂缺乏而被激活。此外，在糖脂缺陷菌株中，RsiV水平没有变化并且没有发生降解。另一方面，当预先删除RsiV时，不再观察到糖脂缺乏对SigV活性的影响。这些结果表明，糖脂缺乏导致的 SigV 激活机制不同于通过 RIP 途径降解 RsiV。此外，其中RsiV的胞外结构域被RsiW的胞外结构域取代的嵌合蛋白对糖脂缺乏没有反应，因此对糖脂缺乏没有反应。此外，其中RsiV的66位丙氨酸被色氨酸取代的突变体RsiV也不对糖脂缺乏作出反应。这些结果表明，糖脂缺乏引起的SigV激活机制是从RsiV的细胞结构域开始的构象变化。