多層ディラック電子系における新奇な磁気伝導現象の開拓とバンド構造制御

多层狄拉克电子系统中新型磁导现象和能带结构控制的探索

基本信息

批准号：
16J10114
负责人：
増田英俊
金额：
$ 1.22万
依托单位：
The University of Tokyo
依托单位国家：
日本
项目类别：
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
财政年份：
2016
资助国家：
日本
起止时间：
2016-04-22 至 2019-03-31
项目状态：
已结题

项目摘要

昨年度から引き続き，磁性ディラック電子系EuMnBi2における，ディラック電子の量子輸送現象と磁気秩序の結合に関する研究を行なった．EuMnBi2はディラック電子をもつBiの正方格子シートと，磁性を持つEuとMnを含む絶縁層からなる層状化合物である．申請者は前年度までに，外部磁場により絶縁層の磁気構造を変化させることで，ディラック電子の量子伝導を制御できることを示した．また，この系の磁気構造を，ゼロ磁場，磁場中を含む全ての相について詳細に明らかにした．本年度はこのEuMnBi2の微視的な電子状態に対する磁気構造の影響を調べることで，この系の特異な磁気輸送現象の起源を明らかにすることを目的として研究を行なった．EuMnBi2の電子状態を調べるため，量子振動現象の解析をゼロ磁場反強磁性相，磁場中スピンフロップ相の両方について行なった．磁場方位を傾けたときの振る舞いから，ディラック電子が形成するランダウ準位におけるゼーマン分裂を見出し，さらにゼーマン分裂の大きさが反強磁性相とスピンフロップ相で変化するという特異な振る舞いを明らかにした．第一原理計算との比較を行なった結果，スピンフロップ相ではEuスピンとディラック電子の間で働く交換相互作用がディラック電子バンドのスピン分裂をもたらし，これがゼーマン効果に繰り込まれることによってゼーマン分裂の大きさが変化していることが示唆された．この結果については原著論文として投稿した (H. Masuda et al., PRB 98, 161108 (2018))．

继去年之后，我们对磁狄拉克电子系EuMnBi2中狄拉克电子的量子输运现象与磁序的耦合进行了研究。 EuMnBi2是一种层状化合物，由具有狄拉克电子的Bi方格片和含有磁性Eu和Mn的绝缘层组成。到前一年，申请人已经证明，可以通过使用外部磁场改变绝缘层的磁结构来控制狄拉克电子的量子传导。我们还详细阐明了该系统所有相（包括零磁场和磁场中）的磁结构。今年，我们进行了研究，旨在通过研究磁结构对EuMnBi2微观电子态的影响来阐明该体系中独特磁输运现象的起源。为了研究 EuMnBi2 的电子态，我们分析了磁场中零场反铁磁相和自旋翻转相的量子振荡现象。从磁场方向倾斜时的行为，我们发现了狄拉克电子形成的朗道能级中的塞曼分裂，并且还揭示了塞曼分裂的幅度在反铁磁相和自旋翻转相之间变化的独特行为。．通过与第一性原理计算的比较，我们发现在自旋翻转阶段，Eu自旋与狄拉克电子之间的交换相互作用导致狄拉克电子带的自旋分裂，并重新归一化为塞曼效应，从而产生有人建议塞曼分裂的大小正在改变。该结果作为原始论文提交（H. Masuda et al., PRB 98, 161108 (2018)）。