植物概日時計の位相応答：その適応的意義と地理的変異

植物生物钟的相位响应：其适应性意义和地理变异

基本信息

批准号：
16J04492
负责人：
大原隆之
金额：
$ 1.09万
依托单位：
Hokkaido University
依托单位国家：
日本
项目类别：
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
财政年份：
2016
资助国家：
日本
起止时间：
2016-04-22 至 2018-03-31
项目状态：
已结题

项目摘要

昨年度の研究で、光合成葉における植物概日時計と炭素資源代謝のフィードバック構造を記述した数理モデルを用いて、ショ糖シグナルによる概日時計の調節が、ショ糖量の時間変動を抑制するうえで重要であることを示した。今年度は、上述のモデルを植物全体に拡張し、光合成葉で作られたショ糖が維管束を通じてシンク組織に運ばれて、そこで成長に利用される状況を数理モデル化した。このモデルを用いて、野生型の植物とショ糖シグナルに応答出来ない変異体の成長をシミュレーションした。その結果、特に長日条件において、野生型の植物の成長が変異体の成長よりも大きくなることがわかった。この成長量の差は、野生型の植物では、光合成葉におけるショ糖変動が小さくなることによって、シンク組織へのショ糖輸送が安定化するために生じることがわかった。ショ糖シグナルのような内的環境からの刺激による概日時計の調節が、植物の成長を促進することを示したのは今回の研究が初めてである。これまでのモデルを用いた解析から、ショ糖レベルの増加に応答して概日時計の位相が朝の間に前進することが、植物の代謝・成長の最適化に必要であることが示された。しかしながら、ショ糖シグナルが朝に位相を進めるメカニズムに関してはほとんどわかっていなかった。そこで、植物概日時計の遺伝子ネットワークモデルを拡張することで、ショ糖シグナルに応答する候補遺伝子を絞り込むことを行った。ショ糖による遺伝子制御として考えられる可能性を全て定式化し、どのような制御条件のもとで、朝に位相前進が見られるのかを調べた。その結果、朝から昼にかけて発現のピークを迎えるPRR9とPRR7の発現がショ糖増加に応じて抑制される、または夜に発現のピークを迎えるELF4とLUXが促進されると仮定した場合に、朝の間に位相が前進する、という応答特性が実現されることがわかった。

在去年的研究中，我们使用了一个描述植物生物钟和光合叶片碳资源代谢之间的反馈结构的数学模型，证明蔗糖信号对生物钟的调节可以抑制蔗糖水平的时间波动，这表明它很重要。。今年，我们将上述模型扩展到整个植物，创建了一个数学模型，说明光合作用叶子中产生的蔗糖如何通过维管束运输到库组织，并在库组织中用于生长。使用这个模型，他们模拟了不能响应蔗糖信号的野生型植物和突变体的生长。结果表明，野生型植物的生长速度大于突变体，尤其是在长日照条件下。我们发现，这种生长差异的发生是因为，在野生型植物中，光合作用叶子中的蔗糖波动变小，从而稳定了蔗糖向库组织的运输。这项研究首次表明，通过内部环境的刺激（例如蔗糖信号）调节生物钟可以促进植物生长。使用先前模型的分析表明，为了响应蔗糖水平的增加而提前早晨的生物钟相位对于优化植物代谢和生长是必要的。然而，人们对蔗糖信号在早晨同相推进的机制知之甚少。因此，通过扩展植物生物钟的基因网络模型，我们缩小了响应蔗糖信号的候选基因的范围。我们阐述了蔗糖基因调控的所有可能性，并研究了在什么控制条件下在早上观察到相位提前。结果，假设响应于蔗糖的增加，PRR9和PRR7的表达在早晨到中午达到峰值，而PRR9和PRR7的表达受到抑制，或者ELF4和LUX的表达在夜间达到峰值，因此发现：实现了在此期间相位前进的响应特性。