複雑系光学分割現象(優先富化)の一般性の拡張に関する研究

扩展复杂系统中分光现象（优先富集）的一般性研究

基本信息

批准号：
09F09048
负责人：
田村類
金额：
$ 1.34万
依托单位：
Kyoto University
依托单位国家：
日本
项目类别：
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
财政年份：
2009
资助国家：
日本
起止时间：
2009 至 2010
项目状态：
已结题

项目摘要

本年度は、単独では優先富化現象を示すことのできない中性と塩基性のアミノ酸について、それらの各種有機酸との共結晶を合成し、優先富化現象を示すものを探索した。この際、これまで優先富化現象を示す化合物のラセミ体の結晶の空間群がP-1に限られていたことを念頭に置き、ケンブリッジ結晶構造データベース(CSD)を用いて化合物検索を行い、候補化合物をリストアップした。ついで、それぞれの候補共結晶について、(1)再結晶溶媒の選択、(2)ラセミ体と純鏡像体の溶媒にたいする溶解度の比較、(3)結晶化の際の多形転移の有無、(4)準安定結晶や安定結晶の結晶構造解析、を順次行い、優先富化現象を示すための3つの必須条件[1.純鏡像体がラセミ体よりも溶媒にたいする溶解度が高い。2.結晶化の際に準安定結晶相から安定結晶相への溶媒アシスト型多形転移が起こる。3.ラセミ体の結晶構造が、ホモキラルな一次元鎖構造とヘテロキラルな一次元二量体鎖構造を含む。]を、すべて満足する共結晶を選定し、優先富化実験を行った。その結果、これまで「ラセミ化合物」に分類されていた、(i)ラセミ体のシステインとシュウ酸の1:1共結晶と(ii)ラセミ体のヒスチジンとフマル酸の1:1共結晶が、新たに優先富化現象を示すことを発見した。ついで、析出結晶の結晶構造解析を行い、それぞれの場合の優先富化現象のメカニズムを提唱した。以上のように、本研究により、従来「ラセミ化合物」に分類されていたラセミ結晶の場合でも、上記の3条件を満たせば、高い確率で優先富化現象が発現することを証明することができた。この研究により培われた方法論は、今後、医薬品などのキラル化合物のラセミ体の光学分割に適用できると確信している。

今年，我们合成了单独使用时不表现出优先富集的中性和碱性氨基酸与各种有机酸的共晶，并寻找表现出优先富集的那些。此时，我们使用剑桥晶体结构数据库（CSD）进行了化合物搜索，请记住，到目前为止，表现出优先富集现象的化合物的外消旋晶体空间群仅限于已列出的候选化合物。。接下来，对于每个候选共晶，（1）重结晶溶剂的选择，（2）外消旋形式和纯对映异构体在溶剂中的溶解度比较，（3）结晶过程中是否存在多晶型转变，以及（4））晶体结构分析依次进行了亚稳晶体和稳定晶体的分析，建立了显示优先富集现象的三个必要条件：[1.纯对映体在溶剂中的溶解度高于外消旋体。 2.结晶过程中发生溶剂辅助的从亚稳结晶相到稳定结晶相的多晶型转变。 3、外消旋体的晶体结构包括同手性一维链结构和异手性一维二聚链结构。】，我们选择了满足上述所有条件的共晶，并进行了优先富集实验。结果，（i）外消旋半胱氨酸和草酸的1：1共晶，以及（ii）外消旋组氨酸和富马酸1：1共晶，这些以前被归类为“外消旋化合物”的新现象发现了优先富集现象。接下来，我们分析了沉淀晶体的晶体结构，并提出了每种情况下优先富集现象的机制。如上所述，本研究能够证明，即使对于通常被分类为“外消旋化合物”的外消旋晶体，如果满足上述三个条件，也很有可能发生优先富集现象。我们相信，通过这项研究开发的方法将来可以应用于手性化合物（例如药物）外消旋形式的光学拆分。