音読の機能に着目した読解の発達メカニズムの解明とその支援―眼球運動を指標としてー

以朗读功能及其支持为中心阐明阅读理解发展机制——以眼动为指标——

基本信息

批准号：
22730502
负责人：
高橋麻衣子
金额：
$ 2.83万
依托单位：
The University of Tokyo
依托单位国家：
日本
项目类别：
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
财政年份：
2010
资助国家：
日本
起止时间：
2010-04-01 至 2013-03-31
项目状态：
已结题

来源：
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-22730502/
关键词：
読解過程音読・黙読眼球運動学習支援発達

项目摘要

音読は,聴解(話し言葉の理解)と読解(書き言葉の理解)の中間に位置する。本研究は聴解から読解への橋渡しする音読の役割を明らかにすることで,言語理解の発達プロセスについて,基礎的知見を提供することを目的とする。この目的を達成するために,読解時の眼球運動を測定して分析することで,通常では観察できない黙読時の認知過程のモデル化を行う。昨年度は,成人を対象に音読・黙読時の眼球運動を測定する実験室実験を行ない,成人の音読と黙読の読解活動においては,読解内容の理解度には差はないが,黙読では音読よりも読解時間が短く,さらに停留や読み戻りを多く行なうとの違いがあることが明らかとなった。本年度はこの実験の対象を児童に拡張し,読解能力の習得段階によって黙読と音読での理解度や眼球運動がどのように変化するのかの検討を行なった。小学2年生～6年生の児童15人を対象に,説明的な文章を音読・黙読させ,文章の理解度と読解中の眼球運動を比較した。その結果,2,3,4年生の児童においては黙読よりも音読したほうが当該文章の理解度が促進された。また,これらの学年の児童においては,黙読と音読での読解時間に大きな差はなく,眼球運動も類似して,どちらの読み方でも文字を順に追っていた。一方,5,6年生の児童においては,黙読と音読での読解成績に差はなく,読解時間は黙読のほうがやや短かった。眼球運動を比較したところ,黙読では読み返しが観察されたが,音読では文字を一定の速度で順に追っていた。これらの学年の読解の様相は成人のものと類似しており,小学校高学年で成人と同じような読み方が可能になることが示唆された。また,音読は読解能力が発達しても同じように順に文字を追って読んでいくのに対し,黙読での読み方は年齢が上がるごとに変化し,小学校低学年では音読と同じように文字を順に追って読んでいくが,熟達すると注視回数の増加や読み戻り・読み飛ばしがみられ,より効率的な読解活動を達成することが考えられた。

朗读位于听力理解（理解口语）和阅读理解（理解书面语言）之间。本研究的目的是通过阐明朗读的作用来提供有关语言理解发展过程的基础知识，从而弥合听力理解和阅读理解之间的差距。为了实现这一目标，我们测量和分析阅读过程中的眼球运动，以模拟通常无法观察到的默读过程中的认知过程。去年，我们对成年人进行了一项实验室实验，测量他们在朗读和默读时的眼球运动。我们发现，成年人朗读和默读时，对阅读内容的理解水平没有差异。时间较短，停顿和重读的次数也有差异。今年，我们将实验范围扩大到儿童，研究了默读和朗读时的理解力和眼球运动如何根据阅读理解能力的获得阶段而变化。我们让15名2至6年级的孩子大声和默读解释性文字，并比较他们对文字的理解和阅读过程中的眼球运动。结果表明，与默读相比，大声阅读提高了二年级、三年级和四年级学生对课文的理解。此外，对于这些年级的孩子来说，默读和朗读的阅读时间没有显着差异，并且他们的眼球运动相似，并且在两种阅读方法中都按顺序跟随字母。另一方面，对于五、六年级的孩子来说，默读和朗读的阅读表现没有差异，默读时的阅读时间略短。眼球运动的比较显示，当默读时，孩子们会重读单词，但当大声朗读时，他们会以恒定的速度按顺序跟随字母。这些年级的阅读理解能力方面与成人相似，表明小学高年级的孩子能够以与成人相同的方式阅读。另外，朗读时，即使阅读理解能力提高，字的读顺序也是一样的，而默读时，读的方式会随着年龄的增长而变化，小学低年级时，字的读顺序是按顺序读的。与朗读的顺序相同，随着读者阅读的进展，注视的次数会增加，随着读者变得更加熟练，重读和跳读的次数也会增加，这表明读者能够实现更有效的阅读理解。